「ひかる!ひかる!」


涼しい部屋で深い眠りという最高の状況から俺を叩き起こしたのは、きゃんきゃん喚く甥っ子だった。


「…なん」
「あんなあ、おかんがなあ、ひかるくんは今日部活やからおこしたれって!
「台風やから中止…」
「せやったら宿題教えてほしい!」
「……今日なあ、おれ腹いたいねん」

あまりのめんどくささに、真っ赤な嘘をつくと馬鹿な甥っ子はすぐ騙されてしょぼん、としながらも俺の頭を撫でた。


「そうかあ、なら、はよお元気になってな」と言うと小走りしながら大声で「おかん!ひかる台風で腹いたいって!」とわけのわからないことを言い出していた。めんどくさ、と思いながらも二度寝しようとした瞬間に俺のオカンにたたき起こされた。…いたい。


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