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 混乱しつつもなんやかんやで日吉の家にお邪魔することになって、ぎこちなさが目立つ中なんとか日吉宅にたどり着いた。

「なんちゅ―か、ほんに日吉かわええ」
「ほ、褒めてもなにもでませんよ!」

 日吉の部屋は仁王とは違ってかなり質素で、必要最低限のものしか置いていない。

「その……仁王さんもそういう趣味なんですか…?」
「そうでなかったらこんなカッコせんよ」
「ですよね……」

 それっきり黙りこくってしまう日吉に仁王はにっと微笑んで頭を撫でてやった。

「あんな、日吉。俺こんな趣味気持ち悪い思われるとおもうて誰にも秘密にしちょったんじゃ。けど日吉も同じ趣味もっとって俺めっちゃ今嬉しいき、今度二人でどっかでかけん?女の子のカッコして」
「……はい…っ」

 ほんの少し頬を染めた日吉は本当に可愛くて、仁王は思わず日吉を抱き締めた。


女の子になりきるのは楽しい。
ふわふわできらきらは好き。
ひとりよりふたりの方が楽しい。

だって、気持ちは女の子だから。



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御題はHENCE様より



2012/5/27


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