幸村は自身でそれを真田センサーと呼んでいる。
　真田センサーとは、半径五メートル以内に真田がいると即座に真田の気配を察知して見つける、というものだ。
　しょっちゅう菓子類を真田に取り上げられるブン太はよく幸村の真田センサーを頼ってくる。今真田近くにいる？みたいなそんな感じで。使用目的は違えども、わりと便利なものなのだ。
　幸村は単純に真田が好きだから、少しの間でも側にいたいというそれだけのために、察知すればすぐさまとんでいく。
　真田が好きすぎて挙げ句の果てにこんな得意技までできてしまったのだから愛の力とは偉大なものだ。
「みーっけた!!」
「こら幸村、公衆ではあまりひっつくなと……」
「いいじゃん別に、恋人同士なんだからひっついて当たり前じゃないか」


　センサーの有効活用さ、と幸村は得意げに笑って見せた。


キミ探すアンテナ


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2012/4/3
御題はJUKE BOX.様より

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