ある日の昼食

チッチッチッチッ、体内で一定のリズムが刻まれる。
あと20秒、と秒単位で完成時間が脳内で告げられる。出来上がるのは素麺だ。
くつくつ、と茹でられる麺を覗き込む。ぶわっと、水から蒸発した水蒸気が湯気になり顔に当たる。
体内時間が性格である私に麺類は最高の食べ物だ。
普通においしい、簡単に作れる、この身以外に道具が要らない―――いや、鍋や麺そのものは必要になるけれど。
つるつるとした触感もいいし、喉越しもいい。
胃がもたれることはないから朝昼夜問わずいつでも食べれるし。
調理時間を計れる、というのは少しだけ自慢になるかな。
5、4、3、2、1、完成。ざっと笊にあげて水道の蛇口を捻り冷水で冷やす。
がしゃがしゃと菜箸で麺をほぐす。完全に麺が冷えれば手を入れても構わない。

「んー、やっぱさみしいかな」

適温になった麺を深皿に移しながら、いつも麺類ではやはり栄養が偏るかなと珍しく考えてみる。
あの几帳面な隣人からとやかく言われたわけではないが、それでも何か一品欲しい、と思ってしまった。
がちゃん、と冷蔵庫を開ける。
ドア側についている棚になんとなく目をやると、いつの日か以来麺と一緒に買ってしまうようになった卵。
一つ手にとってくるくると弄ぶ。ピン、と古めかしい閃き方法が頭の上に浮かんだ。

「そうだ!ゆで卵を作ろう!!」









――――そして今にいたる。

「な…なんでこんなにもそもそしてるの…。あと白身が緑色で気持ち悪い」

「ねぇ名前氏。これどうやって作ったの」

「卵を水につけて15分茹でただけ」

「ゆで卵は10分くらいでいいんだよ。あと、その緑色は食べても大丈夫なんだって」

「え、キング詳しいね」

「名前氏がさっきゆで卵作ろうって言ってたから、どうせ失敗するだろうって思って」

「えー、なにそれひどい」

「まーまー、でもおいしいよ」

「…そっか。ありがと」






主は、キングと仲良くなって一緒に料理を作ってみたりしてから食に興味を持ってほしいな、という妄想です。
あと、主がなぜ麺類を好きなのかを自己解釈した結果です。
ゆで卵も作れないのか、というツッコミはなしでお願いします。






おまけ(ゲームネタですみません)

「キングー、スマブラしよー」

「管理人がゲームそれしか知らないからって俺を誘うのってどうなの」

「ちょっそんなメタ発言は慎みなさい」

「はいはい。で、またカー〇ィなのは突っ込んでいいの?」

「なっ…カ〇ビィを舐めるんじゃないよ!」

「じゃー俺も合わせてルイ〇ジにしてあげるよ」

「…そんなこと言ってキング実はどんなキャラ使っても強いくせに」

「えっもしかしてカービ〇しか使えないからずっと使ってたの」

「うるさいなー!ほら、レッツクッキーング!!」

「はい回避回避ー」

「くっそおおおおおおお!!」





「ル〇ージの必殺技ってアレだね。結構エロいね。何でもし放題だね」

「お願いだから現実逃避しないで」
















 「貴方の正義に溺れたい」のみちさんに頂きました。
 自分で書くよりも可愛らしく、感動しました。ZBK主って可愛かったんですね……!
 みちさん、ありがとうございました。


[ 524/832 ]

[*prev] [next#]
[モドル]
[しおりを挟む]



×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -