memo
simple is the best!


::桎梏主と物間と円場と

「や。君、穴黒さんだよね」
「えっ、うん。そうだけど……ええと、B組の……」
「物間だよ。物間寧人。こっちは円場硬成」
「どーも」
「よろしく……」
「よろしく。でさ、早速なんだけど、穴黒さんって13号先生の妹さんなんだよね」
「えっ。う、うんそうだけど……」
「(わざわざA組に絡んで何考えてんだ物間の奴……)」
「あっ、やっぱりそうなんだ」
「うん……」
「そっかあ。13号先生て凄く格好良いよね」
「!?」
「!?」

「現場慣れしてない、って言う奴も居るけどさ、災害から人を救けるのって凄いことだよね。13号先生のおかげで救かった人、沢山居るし」
「ちょ、」
「僕らこの間救助訓練やったんだけどさ、被災者の命を優先に、って叱られちゃったよ。でもそれって当然なんだよね、痺れたなあ」
「まっ、」
「それからあのUSJ……嘘の災害や事故ルーム、だっけ? あれも13号先生が作ったんでしょ、ヒーローとエンジニアを両立させるなんて、なかなかできることじゃないよねえ」
「そっ、」
「ねぇ、円場もそう思うだろ?」
「……! ああ、13号先生は格好良いよ。最初に言ってた……何だっけ、個性は何の為にあるのかって話、すげぇグッと来た」
「僕らの個性は人を傷付ける為にあるんじゃない、人を救ける為にあるんだってやつだよね、あれ格好良かったよなあ」
「……」
「穴黒さん、あんな格好良いヒーローがお兄さんなんて良いなあ、羨ましいよ」

「べ、」
「(お)」
「別にお兄ちゃんが言ってるのは当然の事っていうか……そ、そんなに褒められる事じゃないし……ていうか普段はもっとだらしないし……」
「(ちょろい)」
「(ちょろい)」


「――B組って意地悪な人ばっかなのかなって思っちゃってたけど、全然そんな事ないね……!」
「よく見ろ穴黒、あの二人顔にちょろいって書いてあんぞ!」
「つか13号先生褒めたらあんな顔になんのか、覚えとこ」
「言っておくけど、逆も然りよ上鳴ちゃん」
「ウィッス」
 

2013.11.29 (Fri) 07:19
連載番外365|comment(0)

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