memo
simple is the best!


::WJ32号感想

 最初に……何ていうのかな、正直あんまり期待はしていなかったんですよ。
 いや、期待はしてました。期待はしてましたよ。でもそれは「堀越先生のファン」としての期待であって、「漫画読み」としての期待ではなかったんですよ。
 オーマガは面白かったように思うけど、バルジは正直……なんだろうな、作者と担当者間の齟齬というかな、まあ……好きは好きなんですけど、あの二巻分の内容は特別面白かったわけじゃないと思います。堀越先生のファンというか、まあ正直馬鹿みたいに好きなので、そういうフィルターかかってるんであんまり褒めたくないんですけど……バルジはそれほど面白くなかったと思います。
 いやね、堀越先生ファンとしてはバルジもすごく面白かったですよ。絵も可愛いしね。
 だから……まあ今回の連載も、そんなに期待してなかったんですよ。まあ単行本三冊くらい出たら上々かなみたいな。
 とても面白かったです。一話目はね。

 とても面白かったです。ほんとにね。まず第一に、ヒーローものじゃないですか。アメコミ調の。そこでまず個人的にストライクなんですよね。
 私アメコミ好きなんですよ、にわかですけど。カートーゥーンネットワークに育てられたので、アメコミのヒーローものは大好きです。Xメンエボリューションは私の青春の一部。後はまあスパイダーマンとバットマンが好きかな。前に言ったと思うけど、映画スパイダーマン2のドクター・オクトパス、最高にかっこいいよね。
 2P目の中央上部の看板、これ、ヒーローが香水の宣伝やってるとかそういうのでしょ。スポンサーが居るんですよ、ヒーローに。かっこいいじゃねえか。ついでにタイバニは知りませんすみません。見たら嵌ると解ってるので見てません。あれも何かスポンサーがどうこうするヒーローものなんでしょ。知らないけど。
 この看板でまず惹き込まれました。ヒーローが国民の顔になっている、悪を打倒すヒーローが世間に認められている。後に出てきますが、僕のヒーローアカデミアでは「ヒーロー」は「公的職務」なんですよね。世論に押されて。ワンパンと脳内の整理がつかなくなりそうでとても怖いです。

 第二に、特殊能力ものなんですよね。大好きです。伝わらないかもしれないけど……こういう、一人に一つの能力を持った人間が戦う話、大好きです。ちょっと違うけど烈火の炎とか大好きなんだ。ブリーチとかね。
 「世界総人口の約八割が何らかの“特異体質”である超人社会」が舞台の僕のヒーローアカデミア、この時点で胸が熱くなりました。打ち切りになりませんように!
 で、この特殊能力ものということを踏まえて再び冒頭です。「人は生まれながらに平等じゃない」。
 や、やめろー! くっそ面白そうじゃねえか! 上手くやったら絶対面白いぞこれ! Xメンのぱくりとかそういうことは言いっこなしだ!
 この話の主人公、緑谷出久(みどりやいずく)くんは、「世界総人口の八割が特異体質持ち」の、残り二割、つまり特異体質を持っていないいたって普通の少年です。本編では「無個性」とされています。あれや、ジャスティスリーグの中のバットマンみたいな。あんな感じ。いや一話時点では本当に普通の少年なんだけどね。これで連載が長く続いて途中で能力が開花したら僕はジャンプを窓から投げ捨てる。
 で、当然、緑谷くんは周りの特異体質持ちの八割に劣等感やら羨望やらを持っている。「没個性」どころか「無個性」、そんな主人公が、「ヒーロー」になるまでの話(らしい)。すごい面白そう。
 私はこういう、「生まれながらの不平等」ものが大好きなんですよ。何ていうかな……ガブリアスとフライゴン、タツマキとフブキ、ネジとヒナタ。そんな感じのあれが凄い好きなんです。有個性と無個性も、すごい好き。
 この「周りが能力持ちの中自分だけ能力なし」という、まずこの設定だけでもう好きです。とある魔術の〜はアニメだけ見てました。好きです。原作に手を出したら止まらなくなると解ってるから手え出してない。
 不平等から始まる人間ドラマが堪らなく、いい。

 ヒーローもので特殊能力もの。これだけでもう私の心は鷲掴みですよ。狂ってんね。良かった事前にそこまで内容予想してなくて。
 事前の内容予想で気になってくるのがツイッターのアレですよね。また後で書きますけど。見てましたし見てますよ、公式アカウント。


 物語は主人公の紹介からまあ始まるんですが、無個性とかそういうのね、最初にぐっときたのが41P辺り。緑谷くんが幼少期、将来的に能力が出ない(=つまりヒーローにはなれない)と宣告されるシーンです。
 大ゴマを最初に見てしまったよね(首を振りながら)。
 毎日毎日、ヒーロー・オールマイト(とてもすごい)の動画を繰り返し見ていたほどの緑谷くん四歳は、当然ヒーローになりたくて、まだ無個性だけど将来はあんなヒーローになりたいと夢を見てたんですね。そしてそれが駄目だと解る。冒頭の平等云々はこれのことを言ってるんでしょうね、四歳だし。
 有個性に生んであげられなくてごめんねと謝る母親と、『ああ違うんだ、違うんだお母さん、あの時僕が言って欲しかったのは……』という現在の主人公によるモノローグ。
 これだけでもうね。この辺りがラストに繋がるんだけどまあその辺はよしときますね。疲れてきたしね。
 ついでに、個人的に「第四世代」「母はちょっと念動力があって父は火ィ吹ける」というそのあたりの世界観もすごい好きです。日本チックな生真面目感が伺えるこの感じ。

 名前がよく解んないけど……一話の敵、ヴィランがすごい個人的に良い。「掴めるわけないだろ流動的なんだから!!!」とか、堀越先生のこういう言葉遊び的言い回しが好きです。ドーラクとか鉄火マキとかなめてんのかと思う。好き。あれってほんと、「幹部たちが適当に付けた名前」とか何とかサカマタさんが言ってたけど、何を思って連中はああいう名前付けたわけ? 一角とかデビルフィッシュとかストレートなのはまだ良いよ。鉄火マキて。
 「GLOOP」とか、ちょっとどきっとした。アメコミや。

 流動的な怪物が子供を捕らえて人質にして、大勢のヒーローが手を出せない、まあそんな構図になったわけだけど、この時のヒーロー達が実に良い。「ダメだ!これ解決出来んのは今この場にいねえぞ!!」「誰か有利な“個性”が来るのを待つしかねえ!!」「それまで被害を抑えよう 何!すぐに誰か来るさ!」「あの子(人質)には悪いがもう少し耐えてもらおう!」。こいつらホントに公務員かよ。
 好意的な解釈をするなら、「ヒーロー」はお互いにライバル関係(給料等は活躍によって決まる)ではあれ、互いの能力に見合ったヴィランを相手にすることで戦いの際の効率を良くしていると考えることもできるよね。ヒーロー同士はwin-winな関係にあると。
 でもこれ、ほんと、お前らヒーローだろもっと頑張れよ!って言いたくなるアレ。堀越先生人が良いもんだから言わせてないけど……せいぜい「ヒーローなんで棒立ち?」「中学生が捕まってんだと」っていう説明的やり取りだけだからね。観衆はそんな、見てないでもっと野次飛ばしても良いし批判しても良い筈。まあ一話目に入れるあれではないからこれで良いんだけども。来週以降が楽しみだなあ!

 58Pの見開き?と、64Pの右上のコマ、すごい格好良かった。何これ。
 ついでに私は彼にはいわばライバルキャラを通り越した生涯の敵役になって欲しい。XメンでいうプロフェッサーXとマグニートー的あれになって欲しい。ストレートに言うと悪落ちして欲しい。ブラックみたいな感じに。あんな感じに描いて欲しい。

 まあ本編についてはこんな感じかな。取り敢えずあれですよ、世界観だけでまず惹き込まれました。こんなはずではなかった。


 あとはこまごましたところにちょっと。
 まず何から触れればいいのか。取り敢えずあれ、現時点で登場しているヒーローの中ではシンリンカムイがくっそ可愛い!!!!! 覆面の時点で滅茶苦茶可愛いし挙動も可愛い。ちょっと格好付けて喋ってるくさい辺りも可愛い! 「邪悪の権化よ」、「懲戒」とか言っちゃってる辺りキャラ付けて喋ってるっぽい(気がする)! かわいい! デザインがまず可愛い。「国から収入を!人々から名声を!」のコマ、手前のMt.レディの表情とも相まってでら可愛い。何だこいつ。腰に花……バラ?つけてるのも可愛い。手裏剣か何かかね。

 ライバルキャラ?というかちょっと嫌味な天才肌キャラとして爆豪勝己(ばくごうかつき)というキャラが居るんですが、彼はあれやね、表紙の色合いが素晴らしいね。あと緑谷くんとは幼馴染。黄色味かかった銀髪というか、くすんだ金髪というか、そんな感じの髪の毛に赤い目、好戦的な表情。良いね。
 表紙で思い出したけど、ここのシンリンカムイも実に良いね。雑魚っぽい感じで。ヒーローとしてはお前そのコスチュームださいと思うぞ。表紙左下の女の子が気になるね。ヒロインかね。多分まだ出てないです。
 ばくごう君はあれです、52Pのコマがちょっと間が抜けててとても可愛いと思います。爆豪。めんどくせえな……後で辞書登録するわ。
 あと最後の方の、「プロになったらぜひうちの事務所でどうとかこうとか」の、下のコマ。私堀越先生の何が好きってまず絵柄が好きなんです。このくらいのデフォルメが一番素敵。この、明らかに優れている側が劣っている主人公に劣等感を抱く構図、大好きです。伊佐奈と椎名もある意味ではそうだったよね。

 二回目に読み直していた時、群衆の中に華ちゃんと菊地くんが居たのに気付いて、僕は私は状態だったね。次のページが一番好きだったんだけど全部吹っ飛んだよね。
 主人公は中学三年生、表紙絵の感じから「僕のヒーローアカデミア」はこの第一話から一年くらいは経った世界観となるわけで、となると原作後の華ちゃん達が見られる可能性も微粒子レベルに存在しているよね。胸が熱くなるわ。
 まあこれはファンサービスの一巻であって、あんまり深く考えちゃいけないんだろうけど、深く考えるとすれば、あれだね、世界人口の八割が特殊能力持ちで、オーマガもそんな世界なのかと考えると、もうこれ世紀末だよね。

 あとはまあ……あれよ、堀越先生描きすぎィ!(モブ的な意味で)
 群衆をアシスタントに任してるシーンの方が少ねえじゃねえか! どういうことだよ! まあ一話だし!? そんなもんなのかな!!?

 今見直してて気づいたけど、最初の見開き、香水の看板しか目に入ってなかったけど、左側のエンテヴァーさんも凄い気になるね。おじさんだと思ってたんだけど何かこの絵は若そうだね。



 ツイッターのことにも触れるつもりだったんだけど正直疲れたんで簡単に言っとくわ。もう来週が待ち遠しくて仕方ない。堀越先生はやっぱり良いわ。最高だわ。
 ツイッターはあれです、担当編集さんがやってらっしゃる僕のヒーローアカデミアの公式アカウントなんですけど、堀越先生が描かれた設定画とかを投げてくれるんですね。
 ヒーローが何人か事前に公開されていたわけですけど、私が気になっているのはトゥルーマンさんです! ビジュアルがすごいツボだった。特別な力は持ってないらしい、刑事風のお兄さん。イケメン。堀越先生の描かれるくりくりした目がとてもツボなんですが、それ以上に惹かれたのが「絶対にうそをつかない男」。連載前の設定であって、登場する際には変わっているかもしれないんですが、「絶対にうそをつかない男」っていうのが実に良い。楽しみです。イケメンだし。
 正直なところ、オーマガにもバルジにもこういう(見た目が)正統派イケメンって居なかったよねー! 一番イケメンだったのは鈴木さんかな……でも見た目はモブいしさ、ほら、他はもう動物な時点でイケメンでもなんでもないからね。ティアマトが正統派のイケメンなのかなって後で思ったけど、あの人はほら、あの髪型がイケメン要素を削っている。個人的に。
 トゥルーマンさんがとても楽しみです。シンリンカムイも事前に公開されてたんだけど、ベタが塗られてなかったから何かそこまで来なかった。この小者っぽい感じ、すごい良いよシンリンさん。

 読み切り時の「僕のヒーロー」は、ここまで世界観が描かれていたわけではなかったので、世界観から入る自分にとって滅茶苦茶続きが気になるの一言に尽きます。おもしろかった! 超おもしろかった! どうか打ち切りになりませんように……! 十巻くらいは出てくれ、コミックス。


 何回か言った覚えがありますし、この記事でも言ったんですけど、私が堀越先生の何が好きってまず絵柄が好きなんですよ。だから本当、こうしてまた拝むことができて嬉しいです本当に。支部もそりゃ拝見してはいますけどね。

 二次創作も、まあしちゃうんだろうな、僕のヒーローアカデミア。略称を付けてくれ公式。まあちらっと思ったのは、個性に恵まれてるのにヒーローに興味無い感じの夢主と緑谷くんみたいな。うんモブサイコだね。一撃と世界観被り過ぎてほんと辛い。まず公式の設定がこんがらがるし、「あっこれ一撃でも考えたネタだ!」とかってなる、絶対。「あっこれチャレンジでやったやつだ!」みたいに。


 ジャンプの他作品もまあ大体は目を通したんですけど……ハイキューちょっと絵柄変わった?とか、相撲……漫画!?とか、この人が親コロの人かあとか、ちっちゃい外科医とか色々あったけど全部飛んだ。来週が楽しみだなあ。

  追記
 いきなり誤字ってたわ。ばくごうくんは爆豪だった。豪、豪ね……豪華のごうね。轟々の轟だと思い込んでたわ。ちがった。

2014.07.07 (Mon) 16:17
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