memo
simple is the best!


::ZBK主と番犬マン、Q市にて

 「ひゅーう! NATA! NATA!」「鉈使い辛いんだけど……変えて良い?」「ダメ」「というか○氏自分でやんなよ」「ヤダ」「こいつ……」というやり取りを、確かに先日した。そして今、○の目の前は血が飛び散っている。先程真っ二つになった怪人が降ってきたからだ。もっともその怪人は見た目こそ静岡に住んでいそうなものの、切り口はぐちゃぐちゃだ。
 ○がわざわざQ市にまで足を運んだのは、単にQ市マスコットきゅーちゃん犬耳verが欲しかっただけに過ぎない。こんな非日常に迷い込みたかったわけじゃないのだ。それに自分の体質上、クリーチャー側な気もするし。
 自分が後もう少し早く歩いていたら、やばかった。下手をすると押し潰されていた。まあ死ねないだろうが、痛いものは痛い。
 呆然としていた○に、背後から声が掛かった。

 振り返れば犬が居た。まあよく見てみれば犬の格好をした人間だったのだが、この時の○はヒーロー・番犬マンなど知らなかったわけで。公共の場でのコスプレはやめた方がいいんじゃないかと、ぼんやり眺めていた。そこはかとなく、きゅーちゃんに似ている。
 犬の着ぐるみを着たその人は、血で汚れていた。
「君、大丈夫?」
「オマエノシワザ ダタノカ……」
「……?」
 

2013.09.25 (Wed) 17:03
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