memo simple is the best! ::犬コミ主と番犬マンと首輪 ○は最後まで、この首輪を買うことをためらっていた。買ってからも暫くは、僕の方を見る度に表情を固まらせていた。 僕の友人−−と言うには少し親密さに欠けるかもしれないが−−達は皆言った。逆じゃないのかと。 ○に首輪を付けさせたいと、そう思ったことはなかった。そんな事をせずとも、彼女はもう僕無しでは生きていくのが難しい筈……もとい、彼女を信頼しているからだ。 裏切るとすれば自分の方だろうと、僕は考えいた。 僕はヒーロー番犬マン。そしてそれは○の前でも変わらない。○一人と複数名の市民とでは後者を助けなければならない。 僕は彼女のものだと−−そう思っていたかった。今までもこれからも。いつどんな時でも。 私、そういう気はないからねと○が眉を寄せる。そんな彼女を、僕は。 back ×
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