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simple is the best!


::犬コミ主と番犬マンと首輪

 ○は最後まで、この首輪を買うことをためらっていた。買ってからも暫くは、僕の方を見る度に表情を固まらせていた。
 僕の友人−−と言うには少し親密さに欠けるかもしれないが−−達は皆言った。逆じゃないのかと。

 ○に首輪を付けさせたいと、そう思ったことはなかった。そんな事をせずとも、彼女はもう僕無しでは生きていくのが難しい筈……もとい、彼女を信頼しているからだ。
 裏切るとすれば自分の方だろうと、僕は考えいた。
 僕はヒーロー番犬マン。そしてそれは○の前でも変わらない。○一人と複数名の市民とでは後者を助けなければならない。


 僕は彼女のものだと−−そう思っていたかった。今までもこれからも。いつどんな時でも。


 私、そういう気はないからねと○が眉を寄せる。そんな彼女を、僕は。
 

2013.07.21 (Sun) 21:27
連載番外365|comment(0)

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