memo simple is the best! ::わたふこ主とタンクトップタイガーとヒーローについて 「……!」 「またお前か。どうしてそう、見る度にこけたりなんだりしてるんだ。ああホラ足出せ、足」 「どちらかというとタイガーさんが私が怪我してるところに現れるんじゃないかな……あ、すみませんありがとうございます」 「てめえ……。体鍛えろ体ァ。鈍ってるから怪我するんだろうが。何だ? 俺は消毒液も持ち歩いた方がいいのか? あ?」 「そんなに鈍ってるってことは……雨でも風でも歩いて帰るし……。いやそこまでして貰わなくても。あ、すみません、ちゃんと洗って返します」 「いやその辺は別に気にすんなよ。格好付かねえだろうが。ひょろひょろしてるだろお前」 「格好付けたいんですか……。ひょろひょろって! 私が計七回ほどタイガーさんに助けられてなかったら怒りますよ!」 「数えてんじゃねえよ! てか何気に得意そうにすんな! ヒーローってのは格好いいもんだろうが」 「ええー……そうかな……」 「えらく不服そうだな」 「その、格好いいヒーローっていうのが、血の雨浴びせたり目の前で怪人の首もぎとったり怪人丸呑みしたり自分のはらわたぶちまけて全裸だったりしてもいいんですか? ねえ?」 「……おい、何の話だおい」 「ヒーローです」 「ヒーローじゃねえだろ……ホラー映画だろそれ……しかもスプラッタ系じゃねえか……」 「あれ、スプラッタお嫌いですか。すみません。でもヒーローってそういうのでしょ。格好良いとは思いませんね」 「お前のそれはヒーローじゃねえよ!」 back ×
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