memo simple is the best! ::水族館主と伊佐奈と褒め殺し 「館長さんは本当に凄い方ですね」 「……ハァ?」 「開館してから大入り満員ですし、寄せられる感想も、また来たいとか、面白かったとか、そういうのばかりですもん」 「別に、わざわざ水族館なんかに苦情寄せる奴もいないだろう。そんな労力があったら、別のことに使う」 「ああ、だから館長さんが凄い方なんですねえ。……いえね、私が昔勤めてた頃は、いつも苦情ばかりで……はは……。こんなにたくさんの感想とか、見たことなかったです。やっぱり嬉しいですね」 「お前、それは……」 「……? 何ですか?」 「いや」 「やっぱり経営者によって変わってくるんですかね。館長さん、数年前? に、来たばかりなんですよね?」 「……ああ」 「凄いなあ……。館長さんの手際を、もっと最初から見ていたかったです。くっ……どこぞの金持ちにリストラさえされなければ……」 「…………」 「それを考えると、館長さんは本当に凄……あれ、館長さん、どこ行かれるんですか?」 「ちょっと外の空気を吸ってくる」 「はあ……いってらっしゃい。――うわ、サカマ、サカマタさん!」 「お前は本当に面白い反応をするな」 「あの、申し訳ないとは思っているので、面白いとかそういう……というか音も無く近づかないで下さい……」 「善処する」 「というかサカマタさん、笑って……ます?」 「んん? いや、何、伊佐奈の奴もニンゲンらしい所があるのだなと思っただけだ」 「???」 back ×
|