十二
「嫌だったら止めてやっても良いぜ?」
動きが止まった理由が解らず、ぼんやり顔をした元就にその意図を告げる。
「どうする?」
そう聞きながらも、元親は確信していた。
“応じる訳がない。”と。
今、こうしている間も元就の陰門は元親を締め付け離さそうとはしない。
「元就。」
何より、その瞳が情欲に染まっていた。
「言えよ。どうして欲しい?」
「う…。」
しかし、中々口にはせず、その顔に躊躇いを覗かせる。
「言え。」
元親の威圧的な態度に元就が怯む。少し可哀想に感じたが、しかし、元親は絶対に言わせなければならない。
元就に服従の言葉を。
自分が上だと認めさせる為に。
「ほら、“もっと…”?」
「………して。」
消え入りそうな声で元就が呟いた。
「良い子だ。」
刹那、元親が突き上げを再開する。
「あっ!あうっ!んン…っ!」
二人の動きに合わせて、ジュプジュプと水音が響く。
「はっ、スッゲー漏れてんぞ。そんなに気持ち良いか?」
「あっ…言…うな…バカ。」
「ったく、減らず口が。」
そう言って元親は、その唇に自分の唇を重ねる。
今度は噛み付かれる事はなく、相手の舌を絡め取り、存分に味わった。
「んっ!元…ちか…もっと…。」
「ん?何だ?」
「もっと…奥…。」
自分から強請り出した元就に、ご褒美だと言わんばかりに元親は奥を重点的に攻めてやった。
「あうっ!ううン!ああっ!凄…っ当たって…!」
元就の締め付けが一層強くなる。
「うっ!も…うそろそろイクぞ!」
「あっ…ん!」
答えられないのか、元就は首を縦に何度も振った。
元親は、より強く突き上げを繰り返す。
そして。
「くうっ…!」
「ああア…!!」
二人同時に、絶頂へと果てた。
元就が絶頂の余韻に浸っていたら、徐に元親が頬を撫で擦る。
「これで、お前は俺のモノだな…元就。」
その言葉に、元就は只力無く頷いた。
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