九
数分後、元就の家へ着き、元親はそのまま元就の部屋へと直行した。
そして、部屋に入るや否やベッドに元就を引き倒して、無理矢理上から押さえ付ける。
「元親…!何を…!?」
「お前、強い奴を支配したいんだろ?」
元就の抗議の声に被せて、元親が問う。
「…強い?」
そう、確かに元就は“弱い者を嬲ってもつまらぬ。”と言った。
幼い頃からのあの行動は、“生き物を壊して楽しむ”のでは無く、“己の力を誇示して支配したい”という意味だったのだ。
「なら、俺位は軽く往なさないとなあ。」
元親はそう言って、元就の首筋に顔を埋め、舌で舐め上げた。
「うっ…!」
驚きでなのか、恐怖からなのか、元就の身体が強張る。
元親は、首筋に顔を埋めたまま、左手で元就の胸を弄りだした。
「柔らけえなあ…。」
昨日衣替えをしたばかりの、夏服のブラウスの裾から手を差し入れ、ブラを押し上げて直に揉む。
「やっ…!」
固くなり出した突起を指で摘まみ、重点的に捏ね回す。
「あっ…やめ、元親…!」
元親の腕から逃れる為、元就は必死に押し退けようと腕を突っ張るが、相手はびくともしない。
「そんな力じゃ、止めさせられないぜ?」
「くっ…。」
口角を上げ、小馬鹿にした様子で元親が言うと、元就は悔しそうな顔を見せた。
「あっ…、やっ…!」
元親の左手は、休む事無く元就の乳房を弄り続けている。そして、元親は一気にブラウスを捲り上げた。
「!元親…!」
驚いた元就は、慌ててブラウスを元に戻そうとしたが。
「あうっ…!」
元親に膝小僧で股座を押し上げられ、一瞬気がそがれてしまった。
その隙を付いて、元親が胸元に顔を埋め、舌を這わす。
「あっ…ん!や、あ…。」
「嫌?嘘つくなよ。」
そう言って、元就の股座に当てた膝を左右に動かした。
「んあっ…!」
布越しに、湿り気を感じる。
「濡れてきてるクセに。」
「う…るさ…っ、やめ…!」
「やめて欲しけりゃ、力付くで来いよ。」
元親はそう言って、元就の拒絶の言葉を一蹴した。
『あーあ。』
元就が睨み付けてくる。
『初めては、うんと優しくしてやろうと思ってたのにな…。』
その憎しみに近い視線を受け止めながら、元親は自嘲する様な薄笑いを浮かべた。
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