五
パンッ!パンッ!パンッ!
肉と肉がぶつかり合う音がする。
「あっ!あん!あぅ…!」
それに合わせて、苦痛を伴った声が漏れる。
『痛い…。痛い痛い痛い痛い痛い!』
今迄、未通だった己のソコに、いきなり凶器にも似たソレを突き刺され、幾度も抜き差しを繰り返される。その行為は、只痛いだけ。
男自身の欲を、一方的に打ち付けられている…。そんな感覚。
そう言えば、ゴムも着けられていない…。
「…!あっ!」
何度か突き上げられた時、弾みで棚からずり落ちかけ、咄嗟に両手で支えた。
パンッ!パンッ!
「うぐっ…!ひっ!」
体勢がかなりきつくなったが、男は容赦無く突き上げてくる。
今自分を支えているのは、両の手と膝裏を持ち上げている男の手。
「あ…っ!やっ…!」
腕が段々と痺れてきて、ガクガクと震え始めた。
「…ちっ」
男の舌打ちが聞こえる。
「!?」
と、不意に腰を抱えられて、男の方へと引き寄せられた。
「はっ…!」
自然と、男の首へと腕が回る。すると男は腰を掴んでいた手を臀部に移動させ、わし掴んできた。
パンッ!
「…あぁ!」
そのまま、再度突き上げられる。
今度は支えが無いので、男に抱きつく、というより、しがみつく形になった。
「!あっ…んン!」
自分の中にある男のソレが、急に質量を増し、胎内を圧迫する。
「あっ!あん!イヤ…ッ!」
さっきよりも更に深い所まで突かれて、息が苦しくなってきた。
「…?」
何度目か突かれた時、苦痛しか感じていなかった身体が、何か別の感覚を捉えた。
「あ…、うぅン…」
声に艶が混ざる。
グッ!
その途端、男は腰の動きを早めた。
「あっあ…あん!あっ!あっ!ひうっ!」
男のソレが、胎内のある部分を擦ったとき、膣内(なか)から脳天まで一気に快楽が駆け上がった。
「あっ…!あぅ!」
『…もっと…』
もう一度擦られたくて、腰を動かす。
「はっ…、自分で腰を振ってやがる…。やっと気持ち良くなったか?ん?」
男の首にしがみ付いているので、表情は見えないが、声色は明らかに嘲っていた。
「あ、あ…」
だが今は、羞恥より快楽の方が強い。
ジュプ!ヌプ!
教室中に、自分と男の出す水音が響く。
「あっ!あっ!あぁ!あっ…くぅん!」
「うっ…、すっげぇ締め付け…。イキそうか?」
そう言い、腰の律動を更に早めた。
「あっ!あぁ!あん!あっ!あっ!」
めまぐるしく、快楽が身体中を駆け回る。
「おら、イくぞ!」
男も限界なのか、荒い息を吐きながら、一気に突き上げてくる。
「はぁっ…。!」
意識が飛びかけたその時、思い出した。
『そうだ、ゴム着けてない!』
「ダメ!膣内(なか)には出さな…!ひゃあぁん!!」
結局最後まで言えず、最奥に男の精を注ぎ込まれた。
「あ…あ…。」
精を放たれた途端、疲労と脱力感に襲われる。そして徐々に意識が遠退いてゆく。
『妊娠、したらどうしよう…。』
すると、思考を読み取ったのか男は笑いながら、
「ガキ出来たら、お前は一生俺のモンだな。」
と、絶望的な事を口にした。
意識が落ちる瞬間、無意識に口が言葉を綴った…。
「 」
男の一瞬強張った表情を見たのを最後に、意識を手放した。
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