01

目を開ければ眩しい光


重い体をゆっくり起こせば、目の前には海が広がる

綺麗な海。



……あぁそうだ、
新しい御主人様の元へ連れていかれていく最中…
船が沈んだんだ…


それで、それで…


生きてる…



回りを見ても誰もいない。
…どうしよう


ジャラリと鈍い音のする足枷を引きづり人がいそうな場所を探すが見当たらない

ここ最近は食べ物も食べていなかったのであまり動けない



「あぁ?なんでこんな所に餓鬼がいるんだぁ」


後ろの方から聞こえてきた声
振り返れば大人の男の人が2人


あの目は…

欲に染まった瞳
目があった瞬間に分かる

逃げなきゃ、と。


「お前意外に綺麗な顔してるなァ…!」

「連れて変えるか?」


嫌だ嫌だ嫌だ…っ


逃げようとするが上手く走れない
すぐに捕まり押さえ込まれる


どこへ行っても僕を捕まえては蹴って、殴って、いいように使って…

怖い怖い怖い怖い怖い!!


「っ…い…やっ!」

抵抗しても歯がたたない


大人の男の人も頭にきたようで殴ってきた

口の中に独特な鉄の味が広がる



「何をしている?」


突然声が聞こえてきた

また大人…


逃げようとしても体が動かない
視界もぼやけてくらくらする


逃げなきゃ…逃げ、なきゃ




ここで記憶が途絶えた。


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