20
動かなかったブラウン管テレビが、ノイズをたて始める、
ノイズがはっきりし、色がつき始める
古ぼけた映像には、知らない人たちが笑ってたり、怒ってたり、泣いてたり…
まるで自分が見ているような感覚で、感触なんかもわかるようで…
何故俺はこんなにもリアルな夢を見ているんだろう。
「………ん、」
目がさめれば自分の家。
あれ、俺……
「お、起きたね。体調はどう?」
声がする方を見ると、そこには天さん
「天さん、」
あぁ、俺、急に気持ち悪くなって…それで、
「あ、君が倒れたから運んであげたよー!褒めろ!」
「ありがとうございます、」
褒めろってどういうこと…?
……まぁ、いっか。
「よし!でもいきなり盗紅眼がいきなり開眼するなんで、ビックリだよ。何かしたの?」
……は?
「もしや、開眼してたことに気が付いてない感じ?ま、いいけどぉー」
「はっ、開眼したんですかっ!?それといろいろ雑過ぎるでしょ、天さん!」
「それ褒め言葉ァ〜!まぁまぁ、落ち着いて!落ち着いて?」
最後が疑問形なのは気にしないことにしよう。
でも、盗紅眼が開眼したって…何で…?
「まぁ、イチが成長したってことでしょ。いろんな意味で。」
「心読まないでくださいっ、あんま嬉しくないですよ、いろんな意味でとか!」
「うん、イチならすぐに使えるようになるよ。大丈夫!この天様が修行に付き合ってあげよう!」
話噛み合わない…
「いきなり何ですか…!」
「や、盗紅眼って僕が勝手に便利そうだなーって思って作ったから、使い方間違えちゃうと、相当危ないことになると思うんだ!」
「そんな危険なものノリで作らないでくださいよっ!」
ノリが軽すぎて怖いよっ…!
神様こんなんでいいの!?
「イチだから、大丈夫だと思うし。これでも僕、人を見る目は抜群なんだよ」
………心配すぎる
「とりあえず、今日は疲れてるだろうし、また今度修行はしよう!あ、下忍合格おめでとう!」
「ありがとうございます、じゃぁ、今日はゆっくり休ませてもらいます。明日任務ですし」
「わかった、ゆっくり休んで下さいまし〜♪」
ばいばぁい〜といい、天さんが消える
………疲れた。
また、やることが増えたよ
俺過労死するんじゃないかなぁ…そのうち
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