01

薄れゆく意識の中で最後に分かったことは


死の感覚。

四代目の言葉



それだけだった。



――――夜…君は、生きなきゃいけない…



四代目にそう言われた気がした。


あぁ、死ぬんだな。
だんだん、ふわふわとした感覚が強くなる。


そこでオレは意識を手放した。

















目が覚めた。
長い夢を見た。そこはオレの知らない世界。

変な術式。鎧、不死、人、石、人体実験

よくわからないが、そんな物語を見せられたようだ。


不思議な夢。





指先に何かがある
少し堅い何かが指にあたっているようだ


「・・・・ん・・・」


ゆっくりと体を起こし、指に触れた何かを手に取る
それは古い本だった。

……何だこれ?

本を持ち、辺りを見回す

雪が積もり、辺りは白い
見たことのない見物が立ち並んでいる

ここどこ…?

…そうだ、オレ死んだんじゃ…

上手く働かない頭を無理やり回転させる

体も全然痛くない、怪我ひとつない。
何故だ、九尾の封印が解け、里がめちゃくちゃになり、たくさんの人が死んで・・・




――――夜…君は、生きなきゃいけない…



四代目…ミナト先生が最後に言った言葉が思い浮かぶ
そして今いる、よくわからない場所…



もしかして、


先生は飛雷神の術でオレをどこかに飛ばした・・・?

そんな・・・


辺りをよく見るとさっき夢で見た世界とそっくり。

・・・・・。



もしかして



ここは夢で見た世界なのか・・・







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