08.26
鴇から呼びだされた。
大丈夫なのだろうか、
生まれつき体の弱い君でも、昨日のような事は今までなかった。
僕が着くと同時に君が来た
大丈夫、か
勝手に口から出た言葉
返って来た言葉は僕が最も信じたくない言葉だった。
言葉が出ない
押し付けてきた封筒には退部届の文字
思考が止まる
ただの紙に、たった3文字
それが今の僕にどれほどの影響を及ぼしているか
やっと出てきた言葉
「鴇っ…!」
君は大丈夫と笑って言う
迷惑をかけたくないと言う
必ず戻ってくると言う
僕に背を向けて歩く君の姿が、
いつもより小さく弱々しく見えた。
結局君に何も言ってあげれなかった
しばらく立ち尽くしたまま。
君の悲しそうな笑いが
ずっと頭に残り続ける…
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