〈自カプ編〉
・寒イヴ
イ「よし、これで皆へのチョコの準備はバッチリだな! お疲れツバキ、ラッピングまで手伝ってくれてありがとうな」
寒「イヴの為にやったことだ、礼はいい。…いや『いい』と言うのは少し違うか」
イ「分かってるって。ほら、口開けて」
寒(口を開ける)
イ(試作品の余りのチョコをつまんで放り込む)
イ「…毎年思うんだけど、他の皆と同じように綺麗に整えて包んだものじゃなくていいのか? ただの味見役にしては割に合ってないような…」
寒「これで充分だ」
イ「そうか? ま、お前が楽しそうなら私も幸せだから、いっか!」


・鱗輪
鱗「今日はバレンタイン! って訳で、輪廻にはオレから特製ザッハトルテをプレゼント! ずっとお前を好きでいさせてくれて、ありがとうな」
輪「り、鱗洞! 貴方は相変わらずこんなときまで堂々としちゃって…。…うう、でも私はそんな貴方も好きだからいいの!
 私からもチョコブラウニーよ。これからもずっと貴方を好きでいさせてね」


・鬼夕
鬼「お姉さん。お姉さんは知らないかもしれないけど、今日はね…」
夕「可愛い鬼灯、いつまでも妾の意表を突けると思うたら大間違いぞ。ほれ、他地方のものではないが、妾特製のみたらし団子じゃ。我が主曰く『色が似てるから大丈夫でしょ!』とのこと。これを共に食しながら、今日はゆっくり語らおうではないか」
鬼「…あは、1本取られちゃった。でもそっちがそのつもりなら、来月は3倍返しにして僕がお姉さんを驚かせるんだからね」


・墨清
清「なんだか人里の方が騒がしいみたいだねえ。ソメちゃん、行ってみる?」
墨「…ううん。おれは今日もゆっくり、キヨ達と一緒にこの凍土でのんびりすることの方が好きだよ」
清「何よソメちゃん、そんなにあたしを喜ばせても、特別に仕入れてきたいきいきイナホくらいしか出てこないよ!?
 …なんてね。あたしだって、ソメちゃん達と過ごすこの時間が、一番大事だよ」


・縁→花
縁「か、花織! 何か食べたいものは無いか!」
朱「うわ、直接渡す勇気が無いからって誘導尋問する気だ」
縁「やかましい!」
花「え、縁が奢ってくれるの!?
 そうだなあ…。…あ、今日は和菓子とか食べたいかも!」
縁「そ…、うか…。…食べに、行くか…」


・狐影
影「今年もこの日がやって来たな! はい、まずは狐憑にだ。いつもありがとう。好きだぞ」
狐「ああ、ありがとう。…うーん、俺達にも熟年カップルとしての風格が出てきたのだと喜んでいいのか、あの頃の初心な影華を恋しく思うべきか…」
影「…お前は、いつもの私じゃ不満か?」
狐「どんな時でも愛してるに決まってるだろう!!」
幻「素でこのやり取りなんだから今後も安泰っぽいよね」
奏「全くです。記念として全員でチョコ色メイド服でも着ます?」
約全員「着ない!!」



〈うちよそ編〉
・呀影さん×表谷
「はいコレ、くらいなさい!! …ふ、ふふ。今年はアンタに先んじて渡せたわ! どう、驚いたっ?
 …え。いや、別にお返し期待してる訳じゃ…、…ちょっとしてるけど…、あ、違うの何でもない!!
 …こら待ちなさいなんで一瞬にやっと笑ったのよ! さては狙ってたわねアンタ!?」


・闢陽さんと美月
「今日もお疲れ様、闢陽さん。疲れた時には甘いもの、バレンタインにはチョコレート。私の手作りで良ければ、受け取ってほしいわ。
 さ、座って座って。一緒にのんびりしましょう。そうしたら一緒に、ゆっくり休むの。
 闢陽さん。この日があなたの、安らぎになりますように」


・璃美
「これをどうぞ、璃央。…そんなに後退りしなくても大丈夫、これは既製品です。
…今ほっとしましたね? ちゃあんと手作りも用意していたというのに…、そなたはこれが欲しくないということなのですね? まあそうでしょうけど…。
 …え、あっ。
 …ふふふ、そんなに慌てて私の手から奪い取らなくても、そなたの為のチョコはいっぱい用意してありますよ。
 …今ぎょっとしましたね?」


・夕乙
「ゆ、ゆ、ゆ、夕陽君!! やっと見つけましたあ……!
 …じ、実はですね、今日は夕陽君にチョコを渡したくて、私だけで頑張ってここまで辿り着いたんですよ!
 …褒めて、くれますか?
 …ありがとうございます。私にも夕陽君に返せるものがやっと出来た。それを夕陽君が受け取ってくれた。それが、私にとって最高の喜びです」


・伊波さんと凛電
「…伊波君。私、いや僕はこういうのにあまり慣れてなくてですね。…でも、貴方のことを想いながら、良さげなチョコレートを買ってきたんです。
良かったら僕の気持ちと一緒に、受け取ってください」


・雪朧
「チョコレートケーキ…、これまた随分立派なものを作ってくれたんだな。
 ありがとう、とても嬉しい。だが独り占めは勿体無い。切り分けて、皆で食べよう。冷蔵庫には葛鬼の分も残しておこうか。…ああ。葛鬼の為だけに用意してくれたそのチョコレートと一緒に、置いておこう。
 …朧月、どうした?
 …これも、俺に? ボールペン…、俺の名前が印字されているな。ありがとう、明日から早速使わせてもらうよ。
 俺からも、ホワイトデーのお返しを考えておきたいところだ。しかし俺はそういうのに疎くてな…。
 …そういえば朧月、前に言っていなかったか? もう少しよそ行きに特化した服があればと。俺の思い違いであれば流してくれていいんだが…。
 どこの者だか忘れたが、そのような分野に強いファッションデザイナーがいると聞いた。朧月さえ良ければ、仕立ててもらいたいと思っている。
 …ああ、奏が呼んでいる。ハーブティーの用意が出来たようだ。
 この話は後にして。
 行こうか、朧月。まずはこの日を、楽しむ為に」


・ジボタマ
「ジボク殿! 皆から聞いたのだ、本日は、あ…、愛する者に、贈り物をする日だと!
 拙者達にとってはあまり馴染みが無いが、この日の定番だという、ちょこれえとなる甘味を用意した。共に食さぬか?
 ジボク殿と一緒なら、この香り豊かなちょこれえとが、もっと美味に感じられると思うので御座る!」
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