神宮寺レン
※神宮寺視点
─じー…
どこからか熱い視線を感じる
どうせまたいつものレディ達だろうと思ったが、視線に応えない訳にはいかない
俺はフェミニストなんでね
視線の元へ目を向けると
─じー…
いつものレディ達とは違った
ほんのりと濡れた瞳の姫と目があった
─じー…
「やぁ、レディ。そんなに熱く見つめられると穴があいてしまいそうだよ」
片手を上げながら姫の近くまで行く
「どうかしたのかな?」
「…。」
─じー…
姫はこちらをずっと見つめているだけで、それ以外の反応はない
─じー……
「…レディ?」
姫の目線に会わせるように少し屈むと、今まで向けていた熱い視線をチラリとそらして
「その…見つめてたら、神宮寺さん赤くなるかなぁ…と思って」
なるほど、ね…
「俺が赤い顔するのが見たくて、それでずっと熱い視線を向けていた訳だ」
「神宮寺さんは女の子の視線に慣れてる見たいですし、作戦失敗ですね」
ヘニャリと笑った姫に
不覚にもドキッとした
というのは内緒にしておこう
「…俺が赤い顔をするのが見たいのなら、いい方法があるよ?」
「えっ?」
「こうすればいいのさ」
─ちゅっ
「…っな、なななななな!?」
額にキスをしたら、一気に顔を真っ赤にさせた姫
「赤い顔の君も可愛らしいね」
結果:赤くさせるつもりが
逆に赤くさせられました
どうしよう、顔が熱い
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