四ノ宮那月
※四ノ宮視点
─じー…
─ニコニコニコ
さっきから姫さんが可愛らしい目で僕を見つめてくれています
嬉しいですねぇ
─じー…
─ニコニコニコ
「あの…四ノ宮くん」
「はい、なんでしょう?」
「その、何で私の目の前でニコニコしてるんですか?」
あぁ、言い忘れていましたが
僕は今、姫さんの座っている座席の机に肘をついて、真っ正面から姫さんの視線を受けています
「何で、って…それは姫さんが可愛らしいからですよぉ?」
─ニコニコニコ
「あ、あの…」
「はい、なんでしょう?」
「いや、えっと…何でもないです…」
「そうですかぁ?」
なんだか姫さんはモジモジとして視線を反らしてしまいました
少し残念です
「ところで、姫さんは何故僕を見つめていたんですかぁ?」
「え?あぁ…えっと……見つめてたら顔、赤くなるかなぁ…と思って」
「っかわいい!」
「はいっ!?」
─むぎゅぅっ
あまりにもかわいらしいから
ついつい抱き締めてしまいました
本当にかわいいなぁ…
「し、しのみやく…くる、し……」
「あぁっ!すみません!」
結果:思いっきり笑顔で
スルーされ続けたあげく
理由を言ったら
すごい力で抱き着かれた
死ぬかと思った
でも、抱き着かれる寸前
ほんのりと顔が
赤くなってるのが見えた
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