雑+伏

「…こなもんさ〜ん」
 
「んー…なんだい?」
 
 
暖かな陽射しに包まれた午後、私たちは忍術学園の医務室で重なり合いながら怠惰な時間を過ごしていた。少し語弊があるかも知れないが、色めいたことは毛ほども無い。私が勝手ながら部屋にあった医学書をごろ寝しながら読んでいたら(何故私が医務室に居るかは内緒)、この子供がやってきて私を見るなり無言で私の腹を枕に寝転がってきただけである。
この子供はどうしてか私を恐れない。
 
「こなもんさんのー包帯の下はー…どうなっているんですかぁ?」
 
「ん〜?うーん……そうだねぇ…15禁だから卒業する頃になったら見せてあげるよ」
 
「えぇ〜それは袴の下も見せて貰えるってことですか?」
 
「君は予想の斜め上を行く返答をするねぇ」
 
「これはこなもんさんから房術の手解きをしてもらえる伏線です〜きゃほー」
 
「これこれ、妄想しないの」
 
頭を撫でたらきゃーきゃー言いながら戯れついてきた。およそ10歳児とする会話ではないが、今の私の脳細胞は働く気が無いようだから仕方ない。だらだらしてたら、遠くの方で誰かが派手に転ぶ音がした。
 
「また善法寺先輩ですね〜」
 
「彼の不運も治らないねぇ」
 
「先輩から不運を取ったらただのイケメンにしかならないからあれでいいんですよ〜」
 
「メタ発言をするねぇ…」
 
「ハナタレガキの吊り目の人も、そろそろ何か個性出さないと自然消滅しちゃいそうで心配ですぅ…」
 
「…高坂のこと?あと、タソガレドキね」
 
こんな子供に心配される高坂を思って笑いそうになった。会話しながら、廊下の向こうから伊作君の気配が近づいてくるのがわかったのでそろそろ起きようかと思ったら、先に伏木蔵が起きた。
 
「ふふふ〜…あと10秒で先輩がここに着きます」
 
伏木蔵は私の下腹部に跨り、不敵な笑みを浮かべた。
 
「ちょっとお遊びしましょ?」
 
そう言って自らの腰紐に手をかけて、
 
 
「僕の生き甲斐がスリルなのは…ご存知ですね〜?」
 
 
 
足音が聞こえ始めると伏木蔵はバッと服を脱ぎ出した。何を目論んでいるのか何となくわかったため飛び起きて制止のために彼の腕を掴んだのがよくなかった。
 
 
 
 
「………雑渡さんは稚児趣味だったんですか?」
 
 
 
笑顔を引きつらせながら濁った目で問い掛けてくる伊作君。私の手には半裸になった10歳児の細い腕。瞬時に頬を紅潮させながら涙目とか小細工使って大人を陥れようとしている子供。逃げ場のない現状。
 
 
 
陣内、そろそろ迎えに来てくれ。
 
 
 
 

これぞやおい\(^o^)/
この後陣内さんがお迎えにくるまでずっと伊作から尋問を受ける雑渡さんを伏木蔵は見て楽しみます。ろ組流お遊び。

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