いじわる

いじわる










それを聞くっていうだけなのに




きゅっ、と

息が詰まっちゃって、




緊張して

唇が震えて上手く喋れない



俺、普通に話せてるかな?



「お前ってさ、どうなの。」


「なにが。」



「あれ」



「あれって。」



「いるの?」



「だからなにが、」



「だから、」







「好きな奴。」






「…」






俺  じゃ 無くても

他の女子でも

例え居なくても

赤の他人でも  良い





「知りたい」





俺は好きだよ

お前が




食満は一瞬固まった後、俺から顔を背けて、言った。







「……  言わねー。」








一瞬、俺の体中の血の気が引いた。










「言わない」って事は、いるかも、だろ?


いるのに言わないのは、


俺が嫌いだから。





俺じゃないから!





他に好きな奴がいるのか


「何でだよっ!」


俺は色々と振り絞って食満に言葉でしがみつく。


いかないで。


一人にしないで。




「何でって、こっちが何でだよ。お前に言ったら、そいつと付き合えるのかよ。」




そいつ





「そっ、そうだよ!手伝ってやろーとしたんだろ!」





俺だって、俺だって、俺だって、だいすきなんだもん。



くやしい。

さみしい。

かなしい!

食満、食満、だいすき!

何で?

他の奴なんだよ?

いやだよぉ、

恋しいよぉ。






並んで歩いていると、黙っていた食満が口を開いた。





「お前はいるのかよ。」





聞きにくそうに俺の顔色を見ながら言った。それが何だか可愛らしくて、嬉しかったから。





「お前、」

「えっ」





あっ、と気付いたときには遅くて、俺は無理矢理後ろに言葉を繋げる。





「…っ……っお前、、が、先に言えよ!誰なんだよ好きな奴って?」

「……」



「お前。」

「え!?」











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[→続きます]

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