襲撃、Bathtime
次はバスタイムを襲うことにした。
シャンプーする時は、さすがに仮面を外すだろう。
リビングでくつろいでいる時に、クロロとピュセルは話し合っていた。
その横でお風呂から出てきたベヴェルと入れ替えに、ガラフが立ち上がった。
チャンス
キラリと二人の目が光る。
どちらともなくソファから立ち上がった。
浴室に忍び寄る二つの影。
浴室のドアを開ける。そっとピュセルとクロロは浴室に侵入した。
脱衣籠にはバスタオルと着替え、それに今、着ていた白衣があった。
間違いない。ガラフが入っている。曇ったガラスの向こうにガラフがいる。
そっと二人はガラス戸に近づいた。中から鼻歌が聞こえてくる。ザバリと水の音が聞こえた。
湯船から出たのだろう。そして、シャワーが出される音がする。
二人は顔を見合わせた。
ガラリとピュセルがガラス戸を開ける。
「きゃああぁぁぁ!!」
離岩城にガラフとクロロの悲鳴がこだました。
「どうした!!」
いち早く駆けつけたテツが見たものは……
「なんであんた、チ××隠さないで顔隠すンだよ!」
「face曝すなんて恥ずかしいじゃないですか!」
「チ××曝す方がよっぽど恥ずかしいわ!」
頭からシャワーをかぶり、全裸で顔だけを両手で隠すガラフと、顔を隠すガラフの顔を指差し怒鳴るピュセルと、曝されたガラフの股間を顔を背けながら指差すクロロがいた。
「なにしてんだ、お前ら…」
呆れて問うテツの傍にクロロは避難してきた。
ピュセルもテツに視線を移す。
その隙にガラフはシャワーを止め、仮面を持って湯船に避難した。もちろん、顔には仮面をつけて。
「信じらんない…」
クロロの呟き。
「おや、Culoloは見たことありませんか?私、てっきり…
あぁ、No problem.Tetsuのは私よりも―――がぶごぶぶ…」
まるで瞬間移動でもしたかのごとく、テツはガラフの頭を湯船に押し付けた。
「ガラフ、テツの見たの?」
騒ぎに駆けつけたネフィルティスは浴室を見ながら言った。
ガラフはテツに足蹴にされていて、返事どころじゃない。
「ガラフのは見たことないけど、テツのアレは結構でかいと…!!」
ネフィルティスの顔スレスレに万能包丁がかすり、壁に包丁が突き刺さった。
頬に一筋の傷を作って……
「……余計なことを言うな……」
「……はい……」
ネフィルティスはテツの殺気に青くなった。
「……もう、いい加減に解散いたしたどうなのです。いつまでもいつまでも…」
通りかかったロアが呆れながら言った。
「それに、そろそろ馬鹿げたことはお止めください。我も限界にごさりますれば」
ピュセルとクロロは小さくなって返事した。
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