だから、神って名乗る…(以下略)

寝たはずだ。うん、寝たよ。夢なのよ。
真っ暗な空間にぼんやりと男が立ってる前に私が胡座かいて座ってるなんて、夢なのよ。

「で、自分を証明して」

何この人。何ペル○ナのフィレ○ンみたいな質問してくるやつ。

「あー…結城遥希」

恐る恐る言ってみれば、そいつは満足そうだ。

「私は神と呼ばれる者だ」
「はぁ?何言っちゃってんの?フィ○モンならまだ納得できるけど、それは百歩譲ってだからね。それが『神』?バカなこと言わないでもらえる?神って名乗るヤツほど胡散臭いっつの!」

まくしたててやった。
そしたら小さくなってすみませんだって。
でも、神については否定しないらしい。

もう面倒くさい。

「で?仮に神でいいから何?」
「あぁそうそう。キミをとある戦国世界に時空旅行をさせてあげようと思って」
「いえ、結構です。間に合ってす」

間髪入れずに言ってやったら神(仮)は膝を抱えて泣きやがった。何なのよ。

「なんで?イケメン揃いだよ?キミが上手く立ち回れば逆ハーだよ?」

「…面倒くさい…」

だいたい何なの、『逆ハー』って…

「つか、決定事項だから!…きゃー!暴力反対!胸ぐら放してぇぇ!!」

あったまきたんで殴っときました。

「トリック特典で何か授けましょう」

…しくしく泣きながらほざくので考える。

「まず一つは『ペルソナ』。二つ目はそこだけ現代の便利なカプセルハウス。付属で現代の食材や道具が私が必要なときに必要なぐらい出てくる箱。三つ目は銃弾のつきない拳銃。ベレッタ92Fs望む」

「誰もが振り返る美女とか誰でも魅了できるとか…じゃないの?」

きょとんとして訊く神(仮)。

「なんでそんなもんいるの?戦国の世界なんでしょ?生き残る力を望んだ方が実用的でしょ?」

「キミが良ければいいんだけどさ」

なんで口をとがらせて拗ねてるんだ、こいつ。

「さて、そろそろ戦国時代にトリップさせよう」

神(仮)が両手を広げる。神(仮)を中心に光った。眩しい。
それと同時に浮遊感。次に来たのは穴に落ちるような感じ。

「ぅわぁぁぁぁ!!」



充分僕を楽しませてよね



神(仮)の声がしたような気がした。

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