「せつな、好きだよ」とラブは優しくわたしの身体に腕を回した。わたしは抵抗も出来ず流されてしまう。彼女の嬉しそうに弾む声が好きだ。ころころ変わる表情が好きだ。等身大の感情表現が好きだ。彼女のすべてが、わたしの汚い部分ををわしずかみにしてまろやかに熔かしてしまい掻き消してくれるような気がした。彼女といるとき、わたしはラビリンスのイースではなく、東せつなとしていれる気がした。普通の、女の子として暮らせるだなんて思った。(そんな、夢みたいなこと)叶うはずないのに、ね。
「ラ、ブ」 わたしは、この言葉を告げちゃいけないんだ。告げたら、もう戻れない。でも
きみに、 いつ告げようか。(あなたが好きなのよ)(わたしがイースなのよ、と)
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