「俺の事好きだろ」自信満々に聞くこの男に俺は精一杯満面の笑みで「そんな事有り得ません」と答えた。それにしてもこのあまりに前向きすぎる自信にはいっそ尊敬させるものもある。どんだけナルシストなんですか、アンタ。きっと、この人にはには悩みなんか無いのだろう。そう呟くと彼は「俺にも悩みくらいあるぜ」と後ろから腕を絡めながら言った。


「…何なんですか?」
「好きな子が素直になってくれないこと」
「人に纏わり付きながら言うことですか」
「だって好きな子だし」
「…どんだけアンタ魔性なんだよ!」


耳元で囁きながら首筋に指を這わせようとする南沢さんの腕を思い切り振りほどく。自分の顔が赤いのが解る。心拍数が半端ではない速さで進んでいて、自分はもしやこの男が好きなのでは無いかという錯覚に取り付かれる。それを悟られるのが嫌で、俺は一心不乱に駆け出した。







動悸、紅潮、心拍数
(その病名を俺は知っている)





20120317
倉間が自分のことを好きなのをわかってからかう南沢さんとまだ気づいてない倉間。
南沢さんは魔性すぎるくらいがちょうどいい。
そしてやっぱりリサイクル




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