「よよよぎくーん、キスしようか」




そう囁くきみの顔はにこやかでぼくは自分の耳を疑った。きす?ああやっぱり聞き間違いだろう!キスしようなんて、ライバルに、しかも男に言う台詞じゃない。




「あーごめんいまなんて?」

「だから、キスしようかって」

「……あー、わんもあぷりーず」

「だから、キス。なに、よよよぎくんはもっとすごいことされたいの?」

「なにいってるんだきみは。そしてよが一個おおいよ!」




彼はゆっくり僕の肩に腕を回すとにっこり笑いながら僕の髪に触れた。そうしてその手をゆっくり唇にずらした。(ひい、僕はびくんと身を縮める)まるでほんとうにキスしそうな距離。(あ、こいつまつげながい)どんどん近づいてゆく唇に、ぼくはきがおかしくなりそうになる。




(え、あ、ちょっと!!)




ばちん、僕は竹刀でおもいきり彼の手を叩いた。「いったあい」と気の抜けた声が彼の口から漏れる。彼はあぐらをかいたまま「防具もつけてないのに攻撃するなんてひどーい」と口を尖らせた。僕はどきどきなんてしてないそぶりで「神聖なる道場でなにをするんだ」と視線を泳がせた。









20100306
よよぎくんかわいい




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