「好きです」

「へえ、それはびっくり」

「こんなに可愛い女の子が告白してあげてるんだからもう少し喜んだらどうですか」

「可愛い男の子、だろ?」






そういって緒方さんはその大きな手で僕の頭をぽんぽんと撫でた。僕の倍は生きてる癖に鈍感な男だ。どうすればこの男が僕に振り向くか考えてみたが、犬になる以外方法はないだろう。しかしそれが愛に繋がるかといえば、ただの愛玩で終わるのがオチだ。僕がこんなに真剣に悩んでるのにも関わらず、緒方さんは僕のことなんか眼中にないと言うかのように余裕な微笑みでぼくの髪をぐちゃぐちゃにするだけだ。こちらからしたら嫌がらせ以外のなんでもない。残念ながらそんな子供扱いで喜ぶような安い子供では無いのだ。自分でもなんでこんな男に惚れてしまったのかわからない。馬鹿だし変態だしもう少しで三十路だし。こんな男と一緒になってしまったら、僕の人生はお先真っ暗だろう。だけれど、何故か好きになってしまったのだ。俗に言う、一目惚れというやつで。一瞬でも緒方さんが格好よく見えてしまった自分を殴りたい。一目惚れの神様がいるならば、僕は迷わずバズーカでぶっ放すだろう。




「優太どうした?」

「…別に、なんでもないですけどー」

「なに捻くれてるんだよ」

「……捻くれてなんかないです」

「ほら、捻くれてる」





緒方さんは笑いながら僕の尖んがった唇を突っついた。僕はそんな緒方さんの行為に苛々と恥ずかしさを感じて、顔が赤くなるのがわかった。(嗚呼、またこの男のペースに惑わされてるのか)と思うとやけに悔しく僕は思い切りその笑う唇を塞いでやった。







20100224
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優緒優ってマイナーにも程がありますね^^
lovesickness=恋患い




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