「単刀直入に言う。やらないか」
「何をだ」
「何って…その、まあアレだ。アレ」
「アレってどれだ」
「…あーもう!じれったい!!」





どさっ!俺は力任せに荻を押し倒した。勢いがよすぎたので荻は思い切り頭をうったが、まあ荻なので心配はない。だって鉄人だもん。
荻は未だに「なんだ」とか「意味がわからん」とか呟いている。うっせー、俺が一番わかんねーよ。なんなんだろな、俺。


「こんなオッサン好みじゃ無いんだけどな」
「はぁ!?なにが言いたい、お前!」

しゅるる、口で荻の固く閉められたネクタイを解いた。お前の心もこれくらい簡単に解ければいいのにな、なんて我ながら情けないことを考えながら俺は荻のシャツの中におもむろに手を突っ込んだ。荻は俺の手の冷たさに身をよじる。逆に俺は荻のあたたかさにとけてしまいそうだった。





もどかしいの

伝わらない思いが、気がつかないお前が、言えない俺が。




20120401
緒荻が一番かきやすいです




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