12月31日。

年末、名前はこたつで寝そべり、イケメンたちのカウントダウンライブを見ていた。会場の賑やかな雰囲気とは裏腹に、名前の気分はかなり低かった。

「仕方ないっちゃ仕方ないんだけどねー…」

名前は一人つぶやいた。
本当は明日、忍足と初詣に行くつもりだったが、彼は大阪に帰ってしまっていたのだ。

「ほんと暇…。…会いたい。」

名前自身、こんなことを言っている自分に驚いた。忍足と付き合い始めてから今の今まで、一度もそう思ったことがなかったからだ。自分にもこういう感情があるんだと思うと少し面白かった。

そう思った時だった。

ケータイが無機質な音を立てて光る。ディスプレイには4文字ーー忍足侑士と表示されていた。

慌ててケータイを手に取り、通話ボタンを押した。

「もっもしもし!?」

あまりの驚きに変な出方をしてしまった。

「俺やけど…」
「うん。んで、どうかした?」
「いや、どうもないんやけどな、3日の昼に東京帰るからその後一緒に初詣にでも行こうかと思ってな」
「行く!」
「じゃあ3日の1時、いつもんとこでな」
「わかった。楽しみにしてるね。」
「おぅ。寝正月決め込んで、太るんやないで?」
「わかってるよ、もう…。侑士もからだこわさないでね?」
「おぅ。じゃあ良いお年を」
「うん、良いお年を」

ピッという無機質な音で2人を切る。通話時間は1分足らずの本当に短い時間だった。


今年も残りあと数分。ライブ会場のテンションが徐々に上がると同時に名前の気分も上がっていった。

ーー

年賀状終わらない(´;ω;`)

関西弁わかんないw榛ー(´;ω;`)

20131230 知