玲奈が意識を取り戻さない?それっていったいどういう意味だ?
家に帰り、布団のなかでずっと自問自答していた。
次の日、俺は真田と柳に事情を話し学校を休んだ。
そして病院に行きひたすら玲奈に話しかけた。
……いつか返事か返ってくると信じて
「玲奈、今日は夕方真田と柳が来てくれるって。明日は赤也とブン太とジャッカル、明後日は柳生と仁王が来てくれるって」
「俺の時みたいだね。でも俺は玲奈の話したことに全部答えたよ?ねぇ、無視しないでよ。いつまでも寝ていたら真田にたるんどるって怒られちゃうよ」
無意識に口が動いていた。
玲奈のお母さんはなにも言わず隣でずっと編み物をしている。
夕方になって真田と柳が来た。
「玲奈…」
柳がぽつりと玲奈の名前をつぶやいた。
「桐野、今日も赤也は英語で補修を受けているぞ。お前が見張りに行ってやったらどうだ?…このままじゃいつまでもレギュラー陣に赤点保持者がいることになってしまうぞ」
真田がいっても返事をしない。二人とも悔しそうな顔をしていた。
面会時間をすぎたので俺たちは帰った。