第一章  



玲奈が意識を取り戻さない?それっていったいどういう意味だ?

家に帰り、布団のなかでずっと自問自答していた。

次の日、俺は真田と柳に事情を話し学校を休んだ。

そして病院に行きひたすら玲奈に話しかけた。

……いつか返事か返ってくると信じて

「玲奈、今日は夕方真田と柳が来てくれるって。明日は赤也とブン太とジャッカル、明後日は柳生と仁王が来てくれるって」

「俺の時みたいだね。でも俺は玲奈の話したことに全部答えたよ?ねぇ、無視しないでよ。いつまでも寝ていたら真田にたるんどるって怒られちゃうよ」

無意識に口が動いていた。

玲奈のお母さんはなにも言わず隣でずっと編み物をしている。

夕方になって真田と柳が来た。

「玲奈…」

柳がぽつりと玲奈の名前をつぶやいた。

「桐野、今日も赤也は英語で補修を受けているぞ。お前が見張りに行ってやったらどうだ?…このままじゃいつまでもレギュラー陣に赤点保持者がいることになってしまうぞ」

真田がいっても返事をしない。二人とも悔しそうな顔をしていた。

面会時間をすぎたので俺たちは帰った。

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