現世に行きましょう


閻魔庁では、現世で大型バスのスリップ事故があったようで、亡者が溢れかえっていた。

「ったく…なんで日本人は大雪の中出掛けようとするんだ!こんな日くらい休めよ、日本人!」

鬼灯はデスクワークをしながらイライラを紙にぶつける。そんな時、シロがとことこと鬼灯の元へやって来た。

「鬼灯様!」
「なんですか、シロさん。」
「鬼灯様、今日は現世に視察に行くんですよね?」
「あ…そうでした。」

忙しすぎて視察のことなどすっかり忘れてしまっていた。

「ありがとうございます、シロさん。で、なにか現世で買ってきてほしいものでも?」
「うん!俺、ドッグフードっての食べてみたい!」
「わかりました。覚えていたら買ってきます。」
「やったー!!鬼灯様ありがとうございます!」

シロはそう言うと喜びながら、持ち場に戻っていった。

「閻魔大王。私はこれから現世に視察に行ってきます。」
「えっ!?君がいないと仕事が進まないよ!」
「代わりを篁さんにお願いしました。すみませんがそういうわけで、よろしくお願いします。」
「それなら…。行ってらっしゃい、気をつけてね。」
「はい。」

そう言って鬼灯は現世へと向かった。


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