▼ 自分が生まれた日が休刊日だとなんか寂しい
名前side
誕生日。
今日やっと私は大人の仲間入りをした。
真撰組のみんなはなにかとつけて呑みたがるので今日も私の二十歳を祝ってみんなで杯を酌み交わす。
近藤さんと土方さんに挟まれた私はちまちまと慣れない酒を呑んでいた。
「いやー!!!めでたいめでたい!名前ちゃんも二十歳かー!!本当におめでとう!!さぁ呑んで呑んで!!今日は君が主役なんだから!!!」
近藤さんが背中をバンバンたたく。正直痛い。
沖田隊長なんかもう山崎さんと飲み比べを始めている。…って隊長18ですよね…まぁいいか。
隣の土方さんはたしなむ程度に呑んでいる。
二時間位して副長以外のほとんどの隊士の方は酔いつぶれ私も結構酔いが回ってきた。
『副長…飲み過ぎちゃいましたー…』
勢いに任せて副長に抱きついてしまった。
「うおっ…おい名前、しっかりしろ」
『しっかりしてますよー』
「完全に酔ってんじゃねぇか」
『ふくちょー…』
土方side
ふくちょーじゃねぇよ…おい…。
名前は完全に酔いつぶれ俺にすり寄るようにして寝てしまった。
「おい、名前」
『………』
「ったく…」
ほかの奴はまだしもこいつだけは部屋に運ばねばと思い名前を抱えて宴会場をでる。
廊下を半分くらい過ぎたところで気付いた。
――そういやこいつの部屋どこだ?
部屋に運ぶにしろ部屋自体がどこかわからない。かと言ってあの部屋に戻すわけにもいかねぇし…。
総悟の部屋は別の意味で危険だし近藤さんの部屋はなにかあったとき一番ねらわれやすい。山崎はなんとなくだめ。
「俺の部屋しかねぇな…」
仕方がないので名前を抱えて自室に行き布団を敷く。
ただそれだけだし別に特別な気持ちがある…ある…うん、あるな。だからすごく緊張した。
そんな俺の気持ちなんか知らねぇで名前はスゥスゥとのんきに寝てやがる。
「こんな無防備な姿、簡単にさらけ出したらすぐ襲われるっての」
ぼそっとつぶやいて名前を寝かしつけ自分も同じ布団に…入っていいのか?いや…まずいだろ…。でもここは俺の部屋だし…でも名前は一応女だし…まぁべつにやましい気持ちなんかねぇし?なら別にいいんじゃ…あーでももし総悟とかが来たら………
悩みに悩んだあげく畳に寝っ転がり隊服の上着を掛け布団代わりにして隣で寝ることにした。
『ん…ふくちょー…沖田隊長がサボってまーす…』
布団に潜りながら寝言を言うのは犯罪だろ…
前言撤回だな…こりゃ…どうなっても知らねえからな。
俺を煽ったおまえが悪い。
名前の頬に少し振れる。
正直これ以上行ったら欲望が抑えられる気がしない。
「名前、誕生日おめでとう」
なんとかそれだけでこらえ、俺も夢の中へ墜ちていった。
――
あれw副長ってこんなキャラだっけ?w
20120223 知