迷い人
おかしいの。私は仲間に入っているのに、仲間外れだ。
メロ、あなたの顔つきをこわいと言う人が沢山いたけれど、
あなたを手離した愚かな人達も、もしかしたらそう言ったのかもしれないけれど、
私はそんなこと一度も思わなかったよ。
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キラ事件が徐々に核心に近付いていることは、何となく分かってた。
メロとマットの二人が、私をあまりこのことに関わらせてくれなくなったから。
ハウスからメロが姿を消した後、とても寂しかった。
どうして私を連れて行ってくれなかったのかと恨んだよ。
そりゃあ、足手まといにしかなれない私だけど。
マットに連絡があった時、最初は嬉しかった。
無理矢理にでもついていくって決めた。
でも久しぶりに顔を合わせた時、驚いたよ。
どうしたの?
泣かずに声をかけるには一言しか絞り出せなかった。
メロは「あぁ、」しか言ってくれなかったね。
それじゃ分からないよ。
でも
分かってしまう。
メロは行くところまで行ってしまったんだ。
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一緒にハウスで追いかけっこをしたよね。
虫が服についてしまった時、躊躇せず取ってくれて、かっこいいと思った。
サッカーをやっている時、あなたが優しい顔をしていたのを私は一生忘れない。
メロ、
目の前にいる大切なメロ、
あなたは一体何処まで行ってしまったの?
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同じ車の中、こんなに近くにいるのに。
同じ空気を確かに吸っているのに。
後部座席に私を置き去りにして、二人は誰かを待っている。
私は世界の平和より、大切な人の無事を祈る。
身勝手だと言われても、愛ってそういうものでしょ?
もう艶めくサラサラのブロンドは見られないんだね。
メロ、
どんな風に変わって、どれだけ離れてしまっても、
私だけはずっとずっと、あなたのことが大好きだよ。