四畳一間の黄泉に伏す

微性的表現、言語有




からりとした暑さだったので幸いだった。うちにはエアコンなんてしゃれたものは無くって、ぼろの扇風機しかないから。
七月某日。窓を開けて扇風機を回したら十分しのげる気温は、人を招くには持ってこいとまでは言わないものの、嫌な顔はされないだろうと期待できた。待ち合わせは借家のアパートの錆びたトタンの階段の前、午後三時ぴったしに。


外の蝉と送風のモーターに負けないようにある程度の声を張った。
「ヒトの部屋に招かれたんだから、感想のひとつぐらい言うのが礼儀なんじゃない?」
存在を消そうとするみたいに部屋の隅で膝を抱える男の子にそんな言葉を投げ掛けると、彼は心底嫌そうに眉を潜めた。
「……来なきゃ良かった。こんな落ち着かないところ」
「あ、そう」
モゾモゾと居づらそうにする彼を何でもない風に見やりながら、自然と持ち上がってしまう口角をどうにか抑える。冷えたオレンジジュースのグラスをお盆からちゃぶ台に移したが、彼の位置からは遠すぎて、どれだけ手を伸ばしてもオレンジジュースには在り付けないだろう。しかしそもそもが、たかがジュースを理由に寄ってくる程簡単な男の子じゃないのだ、彼は。
見慣れた自室の筈なのに、クラスメイトを添えるだけでこんなにも異空間に感じられるのは何でだろう?
プリーツスカートのひだを手で撫で付けながら空の座布団の前に座り、ちゃぶ台に置かれたもうひとつのグラスから一口すする。下校したての火照ったカラダに冷たいジュースが染み込む。
体操座りで足元の畳を指先でなぞりながら、チラチラと此方を見てくる彼は、ついに痺れを切らしましたと言わんばかりの早口で、
「……それで、何か用」
まだキミが丸まってから10分も経っていないのだけれど。
そんな様子も可笑しくて、私はクスクス笑う。
「あら、アタシの部屋は不満?」
何やらボソボソと低い声で不満を垂れているようだが、時に彼の声は変声期を向かえて間もないというのに低すぎて聞き取れないことがある。狭い部屋であってもそれは変わらないらしく、御小言は全部畳に吸収されてしまうようだった。今日なんてマスクを鼻上までぴったりと引き上げているから最悪だ。
「この部屋にクラスメイトを招いたのは貴方がはじめてだわ。寧ろ光栄に思うべきよ。松野くん怖いから、もしかしたらこれから此れから先の人生、二度とこんな体験できないかもしれないのよ?」
「余計なお世話」
一言言って、松野くんはそれきり黙ってしまった。
私は肩をすくめる。今日は調子が悪い日みたい(調子の良いと何処に仕舞っていたんだってくらい皮肉がすらすら出てくる)。それとも単純に人生はじめての女の子の部屋に緊張しているのかも。万が一そうなら嬉しいのだけれど。
学校であんなに大胆な彼だから、二人きりになったら獣のようになってしまうんじゃないかって期待してたけれど、一応理性と常識、それ以上の対人意思伝達障害は持ち合わせてるようだった。
箪笥と勉強机とちゃぶ台だけの可愛いげのない部屋にオレンジジュースを啜る音だけが響いて実にはしたない。
今日に限って彼の積極性はみられないらしいから、仕方がない。
自分から行くしかない。くわえていたストローを解放したら中に残っていた液体が一滴ちゃぶ台に零れた。木が吸って濃い染みをつくる。
そう言う雰囲気の作り方なんて授業で習ったことがないので、その辺は適当に。
「時に松野くん。何故貴方みたいな、そこに居るだけで茸が生えてきそうな根暗をわざわざ自分の部屋に招いたのか、わかる?」
我ながら酷い煽り文句だと思ったけれど、松野くんは激情するどころか少々頬を染めて恍惚とした表情を浮かべていた。前々から思っていたのだけれど、松野くんってマゾヒストの気があるのだろうか。根暗呼ばわりされて嬉しそうにするなんて素直に気持ち悪いと思うけれど、伝えたらもっと喜びそうなので(と言うか目覚めてしまいそうなので)やめておく。
松野くんは息が苦しいのかマスクを鼻の下まで下げて桃色の頬を露にしつつ、
「……何か用があるんでしょ。早くしてよ、おれも暇じゃないんだけど」
そんな言葉に対して心の中で毒付く。嘘つき、この後の予定なんて野良猫と戯れる程度の癖に。
「初めて部屋に招くクラスメイトよ?しかも男。アタシがただのクラスメイトをひょいひょい部屋に入れる尻軽だと思うの?察して、感じ取りなさいよ」
「いや、普通にわかんないでしょ。ああこれだから女って面倒」
どうやらこの男の子は壊滅的に空気が読めないらしい。こんなにヒントを出してやっているのに。まったくもってしょうもない。
「女が面倒な生き物なんて言うのは、アタシ達が生まれるずっと前から言われ続けてることよ」
深いため息を吐いてから重い腰を上げた。
猫みたいに、四つん這いになって部屋の隅に歩んでいく。
察しの悪い男の子には素直な言葉を伝えないと。もう私一人で身悶えるのは疲れちゃったから。
「母さんは夜にならないと帰ってこないの」
ツン、と。松野くんの爪先に私の指先が当たる。嗚呼、ドキドキする。心臓が爆ぜてしまいそう。
セーラー服の赤いスカーフをほどいて暑苦しい夏服を脱いだ。肌着は着てなかったから、身に付けているものと言えば紺色のスカートと白いブラジャー、あと白靴下。
正面から視線を感じる、見られてる。ここまで来ておいて、急にどっと羞恥が押し寄せた。陸上部で鍛えているカラダには寧ろ自信すらあったので原因はそこじゃない。純白のブラジャーだ。本当はもっと大人っぽいのに変えたかったんだけれど、流石に母さんに『クラスの男の子とセックスするから買って』なんて言えないじゃない?
ピッタリ閉じていた彼の太股にカラダを滑り込ませて、白いシャツの第一ボタンを外して鎖骨をなぞった。
「ねえ松野くん、保健室の続きをしましょう」
息を飲む音が頭上で鳴った。
アっ、と。
白いシャツの下にTシャツ着てる。それも紫。根暗の癖に堂々と校則違反なんて、さては派手好きなお兄さんの受け売りかな。
松野くんがごくりと喉をならした。ほっぺがみるみる赤くなっていくのは、苺が熟れていくみたいでかわいかった。




(彼と関係を持ったのは丁度一箇月くらい昔の話。
最初はどうやって誘われたんだっけ?それさえも忘れてしまうような、二人の関係は青春のかけらも無い、そんなもんだった。
橙の光が廊下を照らす中を誰にも見つからないで歩んだ。集合場所は保健室。授業後の職員会議で保健の先生が居なくなるのを見計らって、一番奥の湿っぽいベッドに倒れこむ。私が彼の頬に手を伸ばして、彼が私の親指の付け根を甘噛みしたら、それがはじまりの合図だった。
何度も繰り返された行為だったから彼が私に触る順番もしっかり覚えてる。まず鎖骨をなぞって、それから喉元を丹念に舐めて、胸元に顔を埋める。それが心臓の音を聴く赤ちゃんみたいで、ついついいつも彼の頭を抱え込むように抱いてしまうの。かわいいでしょう。
どんどん気持ちが高まって、私の身体がオンナになっていって、彼を求めようともがくのだけれど、二人の行為はそこで終わる。
そう、いつもそうなんだ。
私が欲情して下を濡らしているにも関わらず、彼は決まってそこで止める。重なっていた身体を名残惜しいでもなく、いとも簡単に離してしまう。平然とした顔で。それが当然であるかのように。
上半身だけ執拗にさわって来るくせに、下には一切触ってこない。舐めて触って、でもそれでおしまい。文字通り、手は出さない。舌以外出してこないのだ。
下品な話だけれど、いつも疑いたくなる。貴方、本当にオトコノコなの?付くもの、ついてるの?
あんなの、生殺しも良いところよ!
ついに耐えられなくなった。それで私の部屋に呼んだ。彼が続けない理由を考えて、真っ先に思い付いたのが時間が無いからだった。もしも保健室で見つかってしまったら、最悪の場合退学処分もありえるだろう。一組の松野くんは本能と脳が直結している様だから所構わずヤっただろうが、残念ながら四組の松野くんは案外常識人でいて優しい人なのだ。我が家なら時間を気にせずに事を済ませられる。少なくとも、何かしらの進展があるんじゃないかと期待して私は部屋に入れたのだ。
模範的で健全な高校生のお付き合いなんて真っ平ご免。私は松野くんともっともっと先に進みたい。
確信が欲しいなんて言っちゃうような面倒臭いオンナになった覚えはないけれど、彼がそう思わせるように私を変えてしまったのだから、仕方がないでしょう?)




松野くんはじっと私の顔を凝視してから何やら小さく呟いた。低音すぎて呪文のように聞こえた言葉は、それでも確かに静かな四畳とちょっとの部屋に響いて私の耳に届いた。
「……本当に良いの?続きしても」
それは最終確認だったのだろう。
扇風機のモーター音に負けない程度の声量で許可の意を示すと松野くんは私を組敷いた。ドサリ、汗で背中が畳に張り付く。
ちょっと目を動かしたら、ちゃぶ台に温くなっているであろうオレンジジュースが置いてあるのが目に付いた。それから余裕の無さそうな松野くんの顔。ギラギラ輝る罌粟紫の瞳。紅潮した頬がとても性的だ。もっとよく見たくて耳に掛かったマスクを外してやった。松野くんはくすぐったそうに、それでも私の手に熱い頬を寄せてきた。
彼の猫みたいな仕種は私のお気に入り。
「初めてだから優しくしてね」
「それはちょっと、何とも言えない」
「嘘つき、何だかんだ言って、松野くんって優しいじゃない」
松野くんは動物的な雄の表情で少し目元を歪めた。
「それって、幸せな勘違いだね」
唇の隙間から鋭い歯の羅列が垣間見えるのはとても猟奇的で、きゅんと胸がときめく。
真っ赤な舌をベロリと見せつけて、首全体から鎖骨周辺にかけてを丹念に舐める。どんな状況でもこの前戯は変わらないらしい。いつもの、保健室での松野くんだ。芸の無いヒト。それでも私の雌の部分はしっかり反応してしまうので、人間と言えど所詮は動物なのだと呆れる。
彼は私の喉を大きくべろっとやった。
「松野くんの舌って、んっ……すごくざらざらしているのね」
「まあね」
ブラジャーの紐をずらされて、舌先が鎖骨の薄い皮膚をなぞると細かな電流がピリピリと腰に流れた。骨の形を確かめるみたいに舐められるのが一番好きだ。
カツン、骨と歯が当たる。
「松野くんの歯って、とっても鋭い」
「あ、そう」
開け放しの口に指を差し込んで犬歯に触れると凶器のように鋭かった。彼が嫌そうな顔で指を甘噛みしてきたので大人しく引き抜く。見ると、軽く噛まれただけなのに指にはしっかり噛み跡が残っていた。ヒトも殺してしまえそう。
二の腕にグっと圧力が掛けられて思わず呻く。気分が高まってきたのだろうけれど、紳士としては頂けない行為だ。
「ねえ…この爪を立てる癖。ずっと思ってたんだけれど、あっや、っ……やめた方が良いわよ。引っ掻き跡だらけになっちゃう。別に逃げるわけじゃあないんだし、そう、まるで」
珍しく松野くんがことばを遮る。
「ホントに逃げない?」
頬こそ紅潮しているものの、顔は真剣そのものだった。
おでこに張り付く髪が鬱陶しそうだったので人差し指で分けてあげた。彼の汗が付いた指を見せつけるようにペロリと舐めるとただしょっぱいだけだった。私のと同じ味。
「逃げないわよ、アタシから誘ったの、忘れた?ふふ、変な松野くん」
「ふうん」
何でもないように相槌を打って私を見下ろす松野くんの表情は、ちょうど窓から差し込む光が影を作ってしまって生憎見えない。
真っ赤な夕焼けに焼かれる畳が異質のものに感じて、思わず背筋がゾゾっとする。
「じゃあ逃げないでね」
次の瞬間、視界がなにかで遮られた。
顔全体を温かいもので覆われた。ふにっと柔らかい座布団の様なものからは独特の匂いが発せられている。好きでも嫌いでもない、ただ、なんだか変な気分になる匂いだ。
グっと腕に力が込められて、二の腕に激しい傷みが走る。五本分の何かが刺さった様な、でもいったい何が。皮膚の皮を突き抜けて肉まで到達したものもあるようで、熱い体液がトロリと流れ出るのを感じた。あまりの傷みに目を瞑る。暗闇の中で名前を必死に呼ぶが、反応は何も無い。
でも上に居る。彼が乗っていたはずの私の上にズシリと重い、何か。
首に強い吐息が当たる。嗚呼、獣臭い。
首に熱いものが這う。ぬるり、ぬるりとベタついたものが二回も往復した。
「あっ、ひッ」
プツリ、鋭利なものが首の皮を突き刺した。真皮まで到達したんじゃないかってくらいの勢いで刺さる。痛い、痛い痛い。そのうち患部が熱を持ってきて感覚がなくなった。
何だ、この有り様。
爪に抉られる二の腕も、牙を突き立てられた首筋も、皮膚を這いずる生ぬるい舌さえも、カレのすべてが私を傷付けた。
不意に脳裏に浮かぶ、先程言いかけた言葉。耳の奥で延々繰り返される私の声にげんなりする。彼に失笑されること覚悟で呟くつもりだったけれど、まさかこんな風にオチるなんて。こんなオチだったなんて。
分かってしまったのでもう遅い。
ワタシに夢中なカレを口許だけで笑いながら、与えられる傷みに耐えながら、内耳で繰り返される言葉を習って復唱した。
「まるで、餌が逃げないように捕食する獣のようだわ」
妖怪の類いなら恐ろしくって震えたのだろうけど、相手が彼なら関係無い。
私はハキリと声を張り上げた。
「松野くん、待て。待ちなさい」
ピタリ、カレの動きが止まった。
「……犬じゃないんだけど」
そんなこと知ってるわよ、そう言おうとしてやめた。
こんな状況なのに頭上から聞こえた松野くんの声にやけに安心した。べろりべろりと丹念に舐められてから、すっと視界に光が差し込む。赤い光が目に痛い。数回瞬きをして、ようやく見えてきたそれ。
上に虎が居た。
いや、虎特有の縞模様がない、ただの猫科の動物だ。いいや、ただのと言うには大きさが規格外。コンクリートのように重い灰色の毛並みを持つ大猫が私を組み敷いていた。
「……松野くんなの?」
「松野一松ですけど」
猫は腹話術みたいに口をパカパカさせて器用にヒト語を喋る。
「松野くんはさっき私を食べようとしたわね?」
「そうだけど」
さも当然と言わんばかりの口ぶりだったので、腕を振りかざして額にチョップを食らわせてあげた(動物虐待のようで心苦しいが断じて躾である)。
ギャウと大口で吠えられて若干尻込みするが問題は無い。何せコイツは大猫の皮を被っただけの松野くんだ。猫皮を剥いだら中身は根倉で少々マゾっ気のあるただの松野くん。恐るるに足らずである。
猫はじっとりと湿っぽい視線を此方に向けた。
「……保健室の続きしようって言ったのそっちだし」
アレの続きといって補食に繋がる方がおかしいと思うが、動物的にはそうなのだろうか。と言うか、保健室でのあれこれって、もしかしてただの味見だったのでは?確かに二つとも食べると言う意味だけれど、これはあまりにも奇想天外すぎる。悲劇と言うより寧ろ茶番だ。
松野くんは聞いてもいないのにツラツラと語り始めた。
「本当はもうちょっと待つ予定だったんだけどね。筋肉付きすぎだから、それが柔らかくなるぐらい、卒業する頃が食べ頃」
自分の食べ頃を教えてもらっても何の得にもならないんだけれど。
つまり松野くんは食べること前提に私と仲良くしていたってわけ(放課後に味見をされるだけの関係が果たして仲良しなのかはわからない)。
私が保健室の続きの意味を、つまりは性交渉を望んでいたことを明かせば、松野くんは(多分)怪訝な顔をして首をかしげた。
「人間と交尾?なんでそんな無意味なこと」
怒りと言うよりは、馬鹿馬鹿しさで頭が痛くなった。
「……なんであんな頻度で、あんなことしたの」
その問いにカレは顎に手を、正確には前足を当てて、
「味見もあるけど、ある程度おれのだってニオイ残しとかないと彼奴らに目付けられるし、まあ要するにマーキングだね」
男女間でのマーキングならば普通に赤い華を咲かせてほしかった。いや、血じゃなくて。内出血の方。
大きくため息をつく。それはもう盛大に、嫌みったらしく。生意気なカレの顔に吹き掛ける。
呆れつつ。虎の太い首に腕を回して抱き寄せる。
魅惑の毛並みはチクチク刺さるが、それが気持ちいい。顎の下を触るとごろごろと気持ち良さそうにすり寄ってきた。素直に可愛い、松野くんの癖に。
ある程度獣の恩恵を受けてから重いと伝えると、次に瞬きした時にはカレは人間の姿に戻っていた。何故か猫耳だけはそのままに。ムスっとした顔は相変わらず可愛いげのない。
猫の方の耳を撫でてやると目を細めたので、しつこいぐらい触ってやった。
「松野くん、提案があるのだけれど」
貧血気味の頭では、背面の血塗ろをどう片すかだけを必死に考えていた。



(恋とか愛とか、そんな蜘蛛の糸に縛られるくらいなら、執着だけでグルグル巻きにして欲しい。)



「勿体無いから」
ざらつく舌で、一滴も残すまいと滴る血を舐める猫男。顎の下辺りにあるボサついたその頭をヨシヨシと撫でる。
今までのもやもやした感じは嘘みたいに晴れて、とても気分が良い。
絶対的な安心感。
ふふ、ふふふ、自然と笑みが溢れる。
何でかって、私だったら冷蔵庫のプリンにはちゃんと名前を書いておくし、取っておいたそれを食べるときの背徳感ったら、何事にも変えがたいものだと思うけれど。(勿論松野くんは、摘まみ食いなんてみっともない真似、しないでしょう?)
固まりかけの血を態々崩して、小指に掬い取った。下唇に塗りつけるとまるで上等なグロスを引いた様だった。
「キスして」
私のおねだりに対して、かぱりと開けられた口。喉の奥まで見える。舌がヌっと伸びてきて下唇を味わう。ファーストキスになると覚悟したけれど、それじゃあただの味見じゃない。
「何笑ってるの」
それでもやっぱり子宮がキュンと疼くので、例のごとく二の腕に爪を立てている手をやんわりほどいて、その勢いで膣口まで持っていってやった。