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※梵天軸


後1分……後30秒。…5、4、3、2、1。
よしっ帰る!時計の針が17時を刺せば定時を知らせ、私はパソコンをシャットダウンしようとカーソルをスタートメニューまで早々に動かしていく。

この仕事先に勤めてもうすぐ一年。事務員として入社し、給料も悪くはない。仕事も特別忙しいという訳ではなく、主な業務は上司から頼まれた手書きの顧客名簿をパソコンでデータ化するというもの。何の為の顧客リストなのか前に先輩に聞いたことがあるが、よく分からないと言われた。先輩が分からないものは後輩に分かるはずが無い。これは鉄則である。言われたことを黙々とやる、それだけだ。後は総務的な雑用。どちらかというよりそっちが本業な気もする。たまに来る来客にお茶を出したり、事務用品を頼んだり。こんな感じの毎日でほぼ定時で上がれるのだから最高だと思う。そんな私は未来の彼氏を捕まえるべく今日は合コンの予定だった。彼氏がいない私はこの日を待ちわびていたのだ。

「よオ。なまえちゃん」
「ひぐっ!」

カーソル君がシャットダウンのボタンまであと一歩という所で、私の頭上から聞き覚えのある声が降ってくる。恐る恐る声のする方へと振り返れば、この会社で唯一私が苦手な上司に声をかけられてしまった。

「あ?何びびってんだよ」
「あ、いえっそんなことありません」

……あるんだよなぁそれが。
比較的髪色やネイルなど規則が緩い会社だとは思うが、この三途さんと言う人は、ずば抜けて目立っている。ピンクの髪に如何にもブランド品で揃えたようなスーツを着こなしており、来る度に三途さんだとすぐ分かるくらいに。それでもってこの会社の偉いお人でかなり怖いお方だ。ウチの会社の上司達がこの三途さんに叱られて、半ベソをかいているのを入社当時から何度も見てきた。言葉使いの荒さと眼力のある目、怖すぎるんだよな。ここ暴力団の基地じゃ無いよね?と疑いたくなるときも無きにしも非ず。

それにこの間なんかは普段朝は来ないはずの三途さんが珍しくいるな、なんて思ったら滅茶苦茶ハイテンションで引いた。口が裂けても言えないが。先輩は三途さんがかっこいいと前に言っていたが、私はこの人が苦手過ぎる為かそうは思えない。

「ええと、何か用でしょうか?」
「あん?用がなきゃ来ちゃワリイのかよ」
「いえ!何にも悪くありません…!」

じろりと私を見る三途さんの目力が怖くて私は萎縮してしまう。私はまだ三途さんに叱られたことはないが、どこで逆鱗に触れるか分からない。厄介な人に捕まってしまったと思いつつ、頼む!早く帰ってくれ!と願いながら、自分の出来る精一杯の作り笑顔で三途さんに笑いかけながら、マウスでカーソルをクルクルと回す。

三途さんは会社に余り顔を出さないクセに、来社した時は必ずと言っていいほど私の席まで訪れる。まぁ私が作成しているリストを三途さんが使用するらしいから仕方が無いことだとは思うけれど、それにしても滞在時間が長い。この間なんかは「三徹〜」とか言いながら私の隣の席のデスクから椅子を引っ張り取って、私の狭い机で寝ていた。隣の社員は困っていたが三途さんに勿論言えるわけは無く、泣く泣く別の場所で出来る事をしていた。

「何オメー、急いでんの?」
「へっ!?まあ…はい、そうですね。…ちょっと急いでます」
「ふぅん。何で?」
「なんでっ!?」
「なんか用事でもあんの?」

これ私の予定言わなきゃいけないヤツですよね。業務は終了しているんですよ三途さん。そうは思っても理由を言わず、もし罵声でも浴びせられたものなら、折角の合コンが目を腫らして行けなくなってしまう。それだけは避けなければと私の中で疲れ切っている脳内が、素早く思考を巡らせ言葉を選ぶ。

「今日はそうですね。友達と飲み会に行く予定なんです」
「飲み会?へえ…それ男いんの?」
「男ですか!?」

合コンなんでね、勿論男いますよ!とは流石に会社の上司に言いづらいし言っていいのかも分からない。その間、三途さんは私の顔をジッと見つめるものだから目を逸らすにも逸らせなくて、怖い。唾をゴクリと飲み、早くこの状況を脱するべく私は嘘を付いた。

「女子会ですよ女子会!久々なので凄い楽しみにしていたんですよ!」
「女子会?あー、んなら仕方ねぇな。お疲れ〜」
「あ?はい。お疲れ様です」

なんの仕方が無いのだろうか、なにか仕事を頼みたかったのだろうか。すんなりと帰って行った三途さんの背中に、結局アンタ何しに来たんだと思ったが、時計を見て約束の時刻が近づいていることに焦った私は早々に会社を後にした。





「え〜凄い!こんな素敵な所でお酒が飲めるなんて」
「いいでしょ?飯もうまいんだよ」

流石私の友達。慣れていらっしゃる。訪れてまだ数分しか経っていないのに、もう合コンはスタートしているらしい。落ち着きのあるお洒落な飲食店だった。椅子へと腰を下ろし軽い自己紹介を終え、私は酒に口をつける。合コン主催者の男性が言っていた通り、ご飯も美味しくて雰囲気も良い空間に私は三途さんのことなんかすっかり忘れ楽しんでいた。

「私お手洗いに行ってくるね」
「はーい」

化粧直しの為に友人に告げて席を立ち、トイレへ向かうと追いかけてきたのか主催者の男性が私に声をかけてきた。

「なまえちゃん!」
「あ、はい。どうしました?」
「この後なんだけどさ、良かったら二人で抜けない?飲みなおそうよ」

ニコニコして誘ってくる主催者君に、私はどうしようかと考える。別にこの後は予定も無いし明日は仕事も休みだ。飲み直すぐらいならいいかなんて考えた矢先、私の目の前にピンクの頭をした見覚えのある男性がニッコォと笑って手をヒラヒラと降っている。

「あっれェ?なまえちゃんじゃねえの」
「えっ!?あ!?さっ三途さん?どうしてここに…?」
「あん?仕事だよ仕事ォ」

三途さんのクイッと親指の指す方へと目線を向けると、数名人が座っている席が見えた。まさか、よりにもよって会社の上司、それも三途さんと鉢合わせしてしまうとは私はなんてついていないのだろう。三途さんは相変わらず口の端をニコニコと上げていて、笑っているのにやっぱり怖い。

「えっとなまえちゃん、そちらは?」
「あ!ゴメンね、この方は私の」

主催者君が不思議そうに私と三途さんを交互に見やる。急いで上司だと説明をしようと話し出すと、私の言葉を遮り三途さんが口を開いた。

「オイオイ。人に名前聞く時はまず自分から名乗れって教えてもらわなかったかぁ?なまえちゃんもそうは思わねェ?」
「っえ!?あ、えっと…三途さんそのっ、ヒッ」

私の肩に三途さんが腕を掛けるとその重みで私は少々足がよろめく。今まで距離は近いことがあっても、こうして直接触れられたことは無かった私は一瞬頭がパニックになる。三途さんは笑顔から一点、主催者さんを睨み付け固まる主催者君に私も同じく固まる。大袈裟に聞こえるかもしれないが、人を殺しそうな程冷たい目付きで主催者君に睨みを利かせていたからだ。

「す、すみませんっ!なまえちゃん俺先に戻ってるね!本当にすみませんでした!」
「あ!ちょっまっ」

この空気に耐えられなくなったのか主催者君は風のように去ってしまった。待って、置いていかないでという気持ちは主催者君には全く届かず、私は取り残されてしまった。どうしようと嫌な汗が体を伝い、チラッと三途さんを見れば主催者君の背に向けて「チィッ」と舌打ちをした。

「…さ、三途さん?」
「あ?あー、つか何?男いねェとか言ってなかったっけ?」
「それは…その……」

え?なんか三途さん怒ってる?
彼の顔はさっきまでニコニコと笑っていたのに今はその欠片が微塵もない。目が据わっていてゾッとするような目つきをしている。確かに私は嘘をついてしまってそれは悪いことかもしれないが、プライベートだよね?今仕事じゃないよね?と頭の中で自問自答で繰り返す。

青ざめている私に何を思ったのか、三途さんは溜息を一つ吐くと私の肩から腕を離した。軽くのし掛かっていた重さが無くなり、ほんの少し前屈みだった体が元の体制へと戻る。

「……まぁいいワ。オレ今クソダリぃオッサン待たせてっから行くけどさぁ。また月曜日、な?」
「ヒ、あ…は、はい…」

月曜日。私の人生は終わるかもしれないというフラグが今しがた立てられた。一人トイレの前で取り残された私は脱力感に襲われる。そしてすぐに思い出すあの三途さんの顔。もうダメだ、怖いし足がすくみそう、というかもうすくんでいる。その後の合コンは勿論楽しめる訳はなく、体調が悪いと友人に伝え私は自宅へと帰宅した。ちなみに主催者君は私が戻ったときにはもういなかった。





やってきた地獄の月曜日。休日は三途さんの事ばかり考えてしまい休んだ気がしなかった。今日だって出来れば出社したくは無かったが上司が月曜日と言った以上、休めば後が怖くて震える思いで会社へ来た。胃はキリキリするし会いたくない、出来れば来ないでくれという願いは早々に破られる事になる。こんな日に限って彼はまだ就業前というのにも関わらず、すでに私のデスクの椅子に座っていた。

「っお、はえーじゃねぇの」
「…おは、おはようございます」

私に気付くと彼は持っていたペンをくるくると片手で回しながら、この間の顔が嘘のように笑顔で挨拶してきた。拍子抜けしてしまった私は声の端が小さくなり吃ってしまった。

「今日はさぁ、お前に頼みたいことがあんの」
「何でしょうか?」
「いつもリスト作ってくれてんだろ〜?それを今日も作って欲しいンだワ」
「あ、ハイ。分かりました」

手で薄い書類をペラペラと振り笑顔で手渡してくる彼から慌てて受け取り確認すれば、いつもと同じ手書きのサインか記入されている書類だ。

「じゃ今日は俺もいっからさぁ。ちょいあっちで仕事しようや」
「え?三途さんとですか!?」

勘弁してくれ、見られてたらミスする自信がある。というかする、絶対ミスする。顔に出ていたのか私の表情を見ると三途さんは口元上げた。

「緊張してんの?別に普段通り仕事すりゃいーだろうが」
「そ、そうなんですけどね…?」
「おら、あっちの部屋行くぞ」

私の返答を待つ訳でも無く三途さんはスタスタと行ってしまった。二人きりで仕事なんて勘弁被りたい所だが仕方が無い、上司命令なのだから。意を決してノートパソコンと受け取った書類を持ち三途さんの向かう誰も使っていない小さな会議室へと向かった。





あれから三十分程経ったであろうか。ずっと三途さんは作業をしている私を黙って横で腕を組んで見ていた。ほんの数分程度なら前にも見られていたことはあったが、こんな長い時間となるともう私に取っては拷問のようなものでキツい。胃に穴が開きそうなぐらい視線を感じる。

「三途さん、終わりました」
「おー、じゃあそれコピーして頂戴」
「あ、ハイ」

それでも何とか作業を終え、三途さんの言う通りコピーを取る。一時はどうなるかと思ったが、緊張の中スペルミスが無いかも確認したから大丈夫、だと思う。若干緊張しつつコピーしたリストを三途さんに手渡すと、彼は隣に座れと口にする。ペラペラと作成したての書類を簡単に捲ると彼は机に置いた。

「さんきゅ。仕事が早くて助かるワ」
「ありがとうございます」

彼は私の言葉に口角を上げると、頬杖をつきながらもう片方の手で書類を指差す。私は目線を彼の指した方へと向けると三途さんは言う。

「このお前が作ってくれてるリスト、何のリストか知ってっか?」
「え?いや、全然分からないです。先輩も知らないって言っていたので」
「ふははッ、だよなぁっ!知る訳ねぇよなァ?」

急に声をワントーン上げ口を大きく開けて笑いだした三途さんに、私は驚愕して肩がビクリと跳ね上がった。

「教えてやるよ。なまえチャンには世話になってからさァ。……これな、裏切りもんのリストなワケ」
「裏切り者…?」
「そー。まあ全員が全員裏切る訳じゃねぇけどさ」

三途さんはとても楽しそうに話す。まるで友達と話しているかのように。急に裏切り者とか言われても何に対しての裏切り者なのかも私には分からず、私は頭にハテナを浮かべるばかり。そして三途さんは私の作成した書類から一枚の紙を取り私へ見せる。

「例えばコイツな。コイツは金貸してやったのに返せなくなった奴。だから風俗飛ばしたんだけど逃げやがってさァ。そういう奴を捕まえて逃げちゃダメだろうがって叱るのが俺らのお仕事」
「…は、え?」
「これ見た感じ分かんねぇだろうけど、借用書みたいなヤツな。手書きのサインあったろ?でぇ、何で書類をわざわざリスト一覧に書き換えてもらってるかっつーのはさ、俺が単純に見やすいからってワケ」

三途さんの口から出た金貸しやら風俗やらという言葉に無縁な生活を送っていた私は、咄嗟の返答が思い浮かばず頭がパニック状態に陥る。三途さんはそんな私を無視し、淡々と話し続けた。

「どこの企業も原本は大事に大事に保管しとくだろぉ?んでそれをスキャンしてまんまコピーを使ってもいいんだけど、それじゃ枚数重なって面倒いから一覧にしてもらってたんだワ」

見やすいだろ?コレ。と彼は私の目の前で作成した書類をヒラヒラとかざす。
この会社って普通の会社だったよね?危ない会社だったの?面接時も先輩も三途さん以外の他の上司も、そんな事は一度も言ってはいなかった。

「お前"梵天"って知ってっか?」
「ぼんてん…犯罪組織の梵天ですか?」
「ソーソー。その梵天」

梵天を知らない日本人は子供ぐらいなものであろう。足取りが掴めない恐ろしい犯罪組織とつい先日ニュースで取り上げられていたのを見たばかりだ。三途さんは相変わらず笑っているまま。

「……その梵天と何の関係があるんでしょうか?」
「んー。この会社表向きは普通の会社だけどさぁ、裏ではその梵天の"俺ら"が仕切ってんだよ、分かっかなぁなまえチャン?」
「……はい?」

耳を疑った。今何て言った?表向きはってなに。仕切っている?
しかし、彼の顔を見れば嘘を付いているようにはとても見えない。室内の空気は一瞬にして凍り冷たくなっていくかのように私の体温は下がっていくのを感じた。

「あ"ぁッ!いーなその顔!知らない方が良かったよなァ?知りたくねぇよなァ?自分がまさか殺しの手助けしてたなんてよぉ」
「こっころし!?…ヒッ!」

三途さんは自身が座っている椅子を私の方へとグッと近付けると、顔を私の目の前まで近付けてニンマリと口元の傷を上げる。今まで何も知らずこんな仕事を引き受けていたのかと思うと、足が自然と震え出し手には汗が滲む。

「別に俺言うつもりなかったんだけどさ、オメーが俺の大嫌いな事すっからワリィの」
「大嫌い…てなんの事です、か?」

喉を振り絞り小さく出た私の声は震えていた。三途さんは私を宥めるように頭を撫でるがそれは全くの逆効果であり、格段と恐怖を募らせるだけだ。

「俺がこの世でいっちばん嫌いなのは"裏切り者"な。で、俺が言いてぇのはさ、なぁんであのとき男いねぇって嘘ついたのかってことォ」
「は……?」
「意味分かんねェって顔してんじゃねぇよ。お前あん時女しかいねぇとかほざいてただろうが」

三途さんの大きな目が私を捉え、蛇に睨まれているかのように体が動かない。彼がなんで怒っているのかも分からない。撫でていた手はそのまま私の髪の毛先まで移動し、指で絡めくるくると遊び出した。

「さ、三途さん」
「んー?」
「確かに、嘘ついていたのは謝ります。けど……私たち付き合っている訳でも無いですし、プ、プライベートですよ、ね?」
「あ?」
「ヒイッ」

三途さんの指が止まる。私の息も止まってしまいそうだった。でも私の言葉は間違ってはいない筈だ。三途さんは大きなため息を一つ、ハァァと吐く。その行いが更に私の心臓を早くバクンバクンと音を鳴らす。自分よりも強いものに抵抗してどうにかなるなんてことはまず無いだろうと私は数秒前の自分の言動を後悔した。

「そうだよなぁ、俺ら別に付き合ってる訳でも無ェもんな。そかそか。んでも男遊びするようなそこらのビッチな女じゃねえと思ってたからさァ、ちょっと様子見してたらコレだもんな」
「え、あの三途……さん?」

突然ブツブツと独り言を呟き出した彼に私は困惑してしまう。怖い、逃げたい。なのに体が動かない。せめてこの距離の近さから逃れようと隣に座っている彼から椅子を遠ざけようと腰を軽く上げると、三途さんの血色が悪そうな白い手が私の腕を強く掴んだ。

「おい、テメェ何逃げようとしてんだよ」
「いっ、痛いです、三途さっ離してくださいっ」
「は?テメェが逃げようとしてっから悪ィんだろうが」

本当に、殺されてしまうかもしれない。人生でそう思ったのは初めてだった。自分の息が吸えているのか、吐いているのかさえ分からない。それぐらい私は今のこの状況に怯えていた。ここにいれば生き地獄、逃げたら死が迫っているような感覚なんて、普通に生きていたら中々出会わないシチュエーションに頭は真っ白になっていく。

「ビビっちまってんの?かわいーなあ」

頬から自然に流れる涙に三途さんは舌なめずりして笑う。震える声で私は彼に問う。

「なんで、なんでそこまで私に…」
「あ??んなの決まってんだろ。俺がお前を好きだから、そんだけ」
「す、き?」

三途さんが私を好き…?考えたこともなかった私は分かりやすく動揺する。そんな私を見ながら三途さんは顔色一つ変えずに私の頬に伝った涙を拭うのだ。

「泣くことねぇだろ?俺ずっとお前に優しくしてきてやったのによ、お前に怒ったこととか一度もなかったろ?そんでも平気でなまえチャンはその優しさ裏切るんだもんなァ」
「う、裏切っているつもりじゃ」
「それに俺らのオシゴトの事も知っちまったし?」
「ッそれは!三途さんが勝手にっ」
「あ!いーコト思いついちまったワ」

私の言葉を遮り、彼は椅子から立ち上がるとスーツのポッケに手を入れ私を見下ろす。怖さから涙は止まらず嗚咽だけが室内に響き渡る。体もさっきから変わらず震えている。彼は私の背丈まで屈むと目線を合わせ口を開いた。



「俺に殺されて一人静かに海へ沈んで逝くのと、俺とこの先ずうっと一緒に生活するか。どっちがいい?」



そう言った三途さんの顔は、私が見てきた中で一番最高な笑顔で微笑んでいた。
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