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世界の果ての荒れ果てた城には、人々から"魔王"と呼ばれ、忌み嫌われるものがいました。

ある時、世界に"勇者"と呼ばれる若者が現れ、見事"魔王"を倒しました。

世界は平和になりました。
人々の生活を脅かすものがいなくなったからです。

世界は"勇者"を讃えました。

たくさんの国が彼を歓迎しました。

しかし、"勇者"の力を求めた国同士がいつしか争いを始めました。

"魔王"を倒した"勇者"の力があれば、強大な権力を手に入れられると思ったからです。

世界は"勇者"を求めて争いました。

心優しい"勇者"は悲しみました。

自分のせいで、世界が荒れていくのを見るにたえられなくなった"勇者"は、身を隠すことにしました。

誰にも見つからない場所を探して、再び"勇者"は旅に出ます。

長い長い道のりを経て"勇者"が行き着いたのは、世界の果てにある"魔王"の城でした。

「ここならば誰にも見つからないだろう」

"勇者"は"魔王"の城に身をひそめることにしました。

そして、いつしか"勇者"は人々の記憶から消え、再び世界は平和になりました。

"魔王"の城に身を隠した"勇者"は、幾千の時を越え、人々に"魔王"として忌み嫌われるようになりました。

かつての"勇者"は待っているのです。

いつか"魔王"を倒してくれる"勇者"が現れることを……。





南雲「は?」
涼野「以上、私が考えたドラクエがシリーズ化される理由だ」
南雲「いやいやいや。勝手に考えるなよ」
涼野「なぜ9が出たのだ? 魔王はたった今私が倒したではないか!」
南雲「8か、今更8やってんのか」
涼野「魔王を倒して世界を平和にしたのに、数年経ったらまた同じように魔王を倒しに行かなければならんとは、解せん!」
南雲「俺としてはお前の頭が一番解せん」
涼野「……やる?」
南雲「今の話聞いた後にやれってか。出来ねえよ」




俺は、意味わかんなくても……ドラクエ楽しいぜ!

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