ここは3年C組の教室。時計を見るともう18時をさしていた。どうやら2時間ほど眠っていたらしい。3年生は一部を除いて部活を引退している為、3年の階にいるのは恐らく私だけだ。私は一人で補習を受けていた最中だった。立海大附属中はエスカレーターで高校に行けるため、受験はしなくてもいいのだが、私の成績じゃそれも危ないらしい。まぁ今まで勉強という勉強をしてこなかったし自業自得かもしれない。

先生から貰ったプレゼントという名の大量のプリントを解いている間にいつの間にか眠ってしまったみたいだ。この量を1日で解くなんて不可能でしょ。そんな事を思っていると何やら足音が近づいてくる。

足音がC組の前で止まった。

「あれ、なまえ?」

『あ、幸村』

「どうしたの?こんな時間に」

いやいやそれはこっちの台詞だ。何故いる。

「俺たちは後輩の指導をしていたんだ。どうせ高校へ行ってもテニス部に入るから引退とか関係ないんだよ」

え、何故聞きたい事が分かった?と動揺していたら顔に書いてあるよとフフッと笑われた。そんなに分かりやすいのか自分…

「なに、先生から貰ったプリントやってるの?」

『見たら分かるでしょ。この量じゃ今日中には終わんないよ』

「フフッ俺が半分やってあげよーか?」


まさか彼からそんな言葉が出てくるとは。なまえちゃん、ちょっと感激。今まで幸村を魔王魔王って読んでいt「誰が魔王だって?」
・・・すいません
すごく幸村が神様に見えてきた!
だって神の子だもんね、さすが幸村!だいすk「その代わり」




・・・え?









「ただでやるとは誰も言ってないよ?」






------そうだ、こいつはそういう奴だ。常にギブアンドテイク精神。ただでやるはずがない。


何をすればいいのと恐る恐る聞いてみるととんでもない答えが返ってきた。









「俺と付き合って」







・・・・・・えええええええええ!?
嘘でしょ!いつも下僕程度にしか扱っていない私をか、かか彼女に!?
どうしてまた突然・・・



「だってなまえは俺の事好きでしょ?」



どんだけ自意識過剰なんだコイツ。自分でお前俺の事好きだろって言う奴なかなかいないよ。

「だって事実でしょ?」

そうやって幸村は微笑む。



そうだよ、私は幸村が好き。下僕のような扱いだけど実は優しくて周りをいつも気にかけてて難病にかかってもテニスをする事だけを考えて難関の手術を受ける決意をしたり常勝立海の精神を崩さぬようにみんなを導いたりするほんとにすごい奴なんだ。彼のすごい所なんて語り尽くせない。惹かれる要素なんていくらでもある。


「顔真っ赤だよ」


『誰のせいで赤くなったと思って・・・っ!』

思っているのよ と最後までは言えなかった。
幸村がいきなり口を塞いできたから。

「ファーストキス奪っちゃった」
と可愛く言う幸村にもうゾッコン

『幸村、大好き』
「俺も大好きだよ、なまえ」



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同級生。
幸村は好きな人を
下僕みたいに扱いそう

(20101122)
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