付き合いだしてから半年くらい経つ。
元々知り合ってから長かったし、彼が捕縛されたあとも足しげく彼の牢まで通っていたのでその当時から付き合っているといえば付き合っていた。
だから彼のことは色々と知っているつもりだし慣れてるつもり。
彼がまた情報系の職場で働きだしたのも応援できたしその気になればいつでも連絡のとれる環境になったのはすごく嬉しかった。
でも、また忙しさに殺されるんじゃないかと心配だった。

そしたら案の定。
久しぶりに会えたと思ったら、早々に寝入ってしまってる。
まさしく泥のよう。
一つしかない真っ赤な目は、光を発していない。
深い眠りについているようだ。

「ショックウェーブぅ 」

名前を呼んでみる。
反応はなし。
すぴょすぴょ、と寝息を勝手にアテレコしながら寝顔を眺めた。
かぁいい。
僕のそばだから、こんなにも無防備に寝ているのだと思うと、色んなところが温かくなる。
僕の枕をぎゅうって握ってる姿とか、永久保存するべきだよね。
はぁ、かわいい。

「起きてほしいような、起きてほしくないような」

なてなで、触角を撫でながら、呟く。
ぴくりと反応はしたけど、その後は何にもなし。
本当に寝入ってるんだね。
ああでもなあ。
付き合って半年。
好きになってからはもっともっと経ってる。
健全な男の子が、そんな相手を前に何もしないでいられると思う?
悪戯してもいいのかなぁ。
じぃっと、ショックウェーブの真っ赤な単眼を覗き込んだ。

「おせぇよ」

地を這うような低音が、どこからか漏れた。
瞬く間に腰を三本爪で抱えられ、寝そべるショックウェーブの腰の上に上げられる。
そのまま、ぱちりと光の灯ったキャンディアイとご対面。

「早く襲え、ばかビー」

ぎゅうぎゅうと、腰にあった爪が背に回されて、抱き締められる。
規格差の大きいせいで、大人が子供をだっこしてるみたい。
もー。

「我慢してたのにぃ」
「知ってる。それに、俺だって我慢してた」
「やっだもーバンブルビー君興奮しちゃう!」
「しろよ」
「っ、」
「早く、俺で、興奮しろよ」

一本の爪で、背をするりと撫でられる。
ダウナー気味に光るキャンディアイは妖艶だ。
脳髄を這いずる何かを追いかけて、

あとはなし崩し。


2013/11/16
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