泳げないけど私は浮き輪を探しに行った。だけど、浮き輪はどんどん自分から離れていく。 『浮き輪アァーッ!待てーィッ』 犬掻きのようにようにしてもがくが、またまた離れていく。 そこに、前から大きな波がやって来たのだ。 佐藤世那、絶対絶命!! 『‥‥―う゛あ゛』 まんまと波に飲み込まれた自分、 もがいても海面に届かなくて‥どんどん海面から離れていく。 まだ‥浮き輪取ってないし 総悟に水着も見せてないし っていうか、16才で死ぬとか絶対嫌だし、 それ以前の問題で私は平和主義なんだ!だから平和に生きたいんじゃアァァ!! 『ウオリャアァァァーッ!』 ザバーンッ! 出れた!!で、でも体が動かない‥ 『(糞うぅ‥全体力消耗したか…私も此処までか)』 と、思っていた所に後ろから抱き上げられる。 「みーつけた。平和主義女」 『そごぅ‥総悟だ‥うぅ』 あまりの嬉しさに私は涙が止まらなかった。総悟は黙って私の体を自分の胸元に抱きしめた。 『ありがと、なんか安心する‥』 「そらァ良かった(む、胸がアァァ!此奴結構デカい。ちょ、待ちなせェ!その上目遣い反則でさァ!!)」 ガッチリとした体つきって男の子特有だよね‥、なんか髪濡れてるし今日の総悟はいつもと違うなぁ。優しいし‥っていうか、総悟の顔赤いよね!? 『(うわ!変に意識しちゃうよ)』 「(顔まで赤らめてらァ。俺の理性が飛ぶ)」 「っと、とりあえず。戻りやしょう!」 『う、うん!!』 私は総悟に連れられて、土方くん達のいるビーチに戻った。 [prev|next] |