――…ゴンッ!! 総悟の頭と私の頭はぶつかった。どうやら寝ぼけていたようだ。 『(んもー、なんなのさ!変に緊張したじゃんかぁ…総悟のバカ)』 って何!?私もしかして総悟とキスできること期待してた感じ?! ひとりであわあわしていると映画が終わって室内が明るくなった。 『(えっいつのまに終わったの?)』 そんなことを考えてると前に座っていた小さい男の子(なぜラブストーリーなのにいるんだって感じですが)が 「ねぇ、ママ!おねーちゃんとおにーちゃんラブラブだよお!!」 「こーら、そういうのは内緒にしておくのよ」 え?え??ええぇえぇえ!?誤解だよオオォッ 『ちょ、総悟…おき、て!』 「んー」 『(だめじゃん!!起きないしー)』 かなりもたれかかられてるため私は重さに耐えられなくなった。 『……あ!』 力を抜いた瞬間一気に総悟が倒れてくる。グッと目をつむった。 ー――…ちゅうう 『んー!!』 やだ、キスしちゃってる 嬉しいのかな嫌なのかな くるし、い 『起きろやアァァァッ!!』 総悟を突き放すとやっと目を開けた 「あれ…世那?」 『お、おはよ』 どうしよ、さっきのこと覚えてないのかな?さっきのせいでこっちは意識しまくりなんだけど 『あのさ…キ、キ、ス…』 「キスがどうかしたんですかィ?」 此奴覚えてねェエエエッ!! ふざけないでよぉ、私のファーストキスがぁあああ 『もういい。帰るもん』 「え、ちょ。待ちなせェ」 『むーりー!』 というわけで私は走って帰りましたとさ。 おしまい 「変なやつでさァ」 [prev|next] |