「きて‥起きて下せェ蓮、」 私は目覚めた。沖田総悟の声で 『はよ、ん?なんで居んの?』 あ、そうか。私は理解した。 総悟は昨日、私専属の執事になった。というのも両親が事故で死んで、聖銀魂女学院に転校したわけだが、【同居人=執事】というのがこの学校の規則らしい。詳しく説明すると、私のお父さんは実は大金持ちだったらしいが、若いときに逃亡して出会ったお母さんとの間に私が生まれた。つまり、次の後継者が私というの事になる、一夜にして無理やり人生のグレードアップされてしまった私。総悟とは小さい時から一緒だったけど、実は小林家に代々使える執事の家だったらしいのだ。なので私は現在聖銀魂女学院のオンボロの寮にいるわけである。今日は初めての授業であった、 「蓮、ご飯にしますか?それとも俺ですかィ?」 『あ、朝ご飯で頼みます』 何言ってんのコイツ?若干、下ネタが入るのも沖田総悟の重要ポイントである。小さい時から私は軽くかわすけど。 「出来ました、ご飯でィ〜。」 『ありがと。ん、おいしい』 「だろィ」 一口、口に含むと美味しい。なんだただのマルチ少年か、昔っから何をしても私の能力をより上回る総悟。 『総悟、今何時?』 「8時15分でさァ」 え、待って。タンマ。パンフレットに【8時生徒着席】って書いてあったぞ、完全に初日から遅刻じゃん!やばいよ、15分オーバー。 『あのさ、総悟くんこれ遅刻だよね?』 「任せろィ!」 総悟は私の体をひょいと軽々持ち上げた。 『ちょ、何すんの?』 「お姫様抱っこ。あれ?また痩せましたかィ?」 『うっせ。早く行けー』 「了解でさァ」 だいたいレディに体の事聞くの最低だし、しかもそんな体勢にさせるのもどうかな?と思うが、意外と居心地の良いもんで。お父さんとの記憶を思い出す、 ていうか、長い!校舎まで遠いです。この学校! [prev|next] |