地を揺らすほどの爆発音。
それにざわざわとし始める兵士たちを気にず、ソウとリアは顔を見合わせる。

「さっきのって……」
「うん、たぶんユーキだ」

にっと笑った二人は、作戦を実行するために大きく動き始める。リアは大きな魔方陣を作り、ソウは部屋にある大きな窓に向かって走り出した。

「聖なる水面、ゆらゆら揺れて大きな波となれ!ヴァッサーヴィレ!!」

カッと魔方陣が輝き、大きな波が兵士たちに襲いかかる。水が部屋に溜まることはないが、ものすごく強い水圧のせいで兵士たちは身動きが取れない。

「リア、早く!」
「わかってるわよっ」

術を発動し終わったリアは急いでソウの元へと走り、彼に抱きついた。そんな彼女をぎゅっと掴み、開けた窓から外へ飛び出した。

「本当に大丈夫なの、リアっ?」
「わかんないわよ!」
「えっ、できるって言ってたじゃん!」
「ああもううるさい、集中させてよ二人分なんだから!!」

リアはバッと手を前に突き出し手のひらを開く。するとそこに小さめの魔方陣が現れる。

「静穏なる空気、吹き荒れ風の宿となり我らを支えよ……ヴィントーム」

ふわり、風が優しく吹き二人の体を包みこみソウとリアはそっと地に足をつけた。




BACK
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -