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小村
「えへへ〜」
照山
「あっほら動かないで…曲がっちゃうから」
小村
「ごめんごめーん!」
照山
「…はいっ、完成」
小村
「わああ!!ありがとうっ照山!!」
照山
「そろそろネクタイくらい自分で結べよ…」
小村
「なに言ってるんだ!!照山にやって貰わないと頑張れないだろ!!」
照山
「っ……あ、ああそう」
小村
「照れた?」
照山
「…ちょっと」
小村
「!!…照山大好き!」
(抱きつこうとする)
照山
「あっもう時間ヤバいよ!!」
(時計を見ながら華麗に避ける)
小村
「え?…ほんとだ!!」
照山
「ハンカチ持った?お弁当は?」
小村
「持った!!」
照山
「よし!!…それじゃ、行ってらっしゃい!!」
小村
「………」
照山
「…ん?どうしたの?」
小村
「照山…おれ、行ってくるから…」
照山
「うん」
小村
「今はお別れだけど、夜になったら帰るから…」
照山
「うん」
小村
「寂しくなったら、照山のこと思い出して頑張るから…それに」
照山
「…だから何だよ!!時間無いんだろ!!」
小村
「だから…行ってらっしゃいのちゅう…して欲しい……です」
照山
(うわあまだあきらめてなかったのかよこいつ)
小村
「………」
照山
「い、いや…もうこんな時間だし…」
小村
「…あっあんなところに、フェニックスの如く空を翔る伝説のメロンパンが!!」
(明後日の方向を指さして叫ぶ小村)
照山
「……ちょっとやり方が古くない?」
小村
「あ、あれ?」
照山
「今時、小学生でもそんな騙し方しないって!…ほら、ちゃんと遅れないように行ってきなよ?」
小村
「…照山、」
照山
「…今度はなに?」
小村
「あんなところに、空飛ぶ札束が」
照山
「えええっうそ!?どこ!?ねえどこ!?どの方角!?何万円くらいある!?」
小村
(きらーん!)
照山
「おかしいな、どこにも無」
『ちゅ』
照山
「っー!!?」
小村
「うそ」
照山
「…ぅ、ずるいよ騙すなんて…」
小村
「ふひゃひゃ、ごめんね〜!!」
照山
「感情が微塵も籠もってないよ!」
小村
「おれ、今日も頑張れる気がする!!行ってきまあぁーっす!!」
照山
「えええええ走るの早!」
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