『ガイー!!』
私は、只今グランコクマに居る。ルークが居なくなってから、ガイは何処か元気が無いような気がする。
「ナマエじゃないか!どうしたんだ?」
ガイはブウサギの世話をしながら私に聞いてきた。
『えっとね……さっきイオン様に会ったんだけど……』
「イオンって…もうこの世には居ないはずだろ……?」
『ガイは知っているでしょ?私は幽霊が見えるって……』
「あぁ」とガイは頷いた。
私はこの体質のせいで忌み嫌われていた為、友達も居なかった。でも、ガイはこんな私と友達になってくれた。今は、友達以上だけれどね。
『でね、イオン様が‘もう直ぐでルークが帰って来ます’って……』
私の言葉を聞いた瞬間に、ガイの目がキラキラし始めていた。よほど、嬉しいのだろう。
「ルークが戻って来るんかも知れないんだな?こんなに、嬉しい事はないぜ」
「あら、少しだけルークに妬いちゃうわ」
私がふてくされていると、ガイはハハハッと笑ってこう言ってくれた。
「なに言ってるのさ、俺の中ではキミが一番だよ。ナマエは違うのか?」
ニコッと微笑みながら抱きしめてくれた。私も微笑み……
『そんなの決まってるじゃない!私もガイが一番よ!///』
「あっ、そうだ」と言い、ガイは片手をはなして、ポケットから何かを取り出した。
「これ、ナマエに……」
『イチゴ飴………?』
「あぁ、好きだろ?イチゴ飴」
『あ、ありがとう//』
「俺が食べさせてあげようか?」
クスクス笑い、ガイはそう言ってくる。私をからかっているのだろう。
『けけ、結構よ!//』
「ハハハッ、冗談さ」
彼とのイチゴ飴のような甘い時間は私だけの大切な宝物。
イチゴ飴