春眠

「暖かいなぁ…。」
『そうだね……。』

ポッドとカリナがサンヨウから少し離れた夢の跡地でのんびりと過ごしていた。

『今日は昨日より暖かいし、もう少しで桜も咲くね。』 のほほんとした笑顔でカリナがらポッドに言った。
「何か、春らしい事ねぇかなぁ……。」 ポッドは大の字になって空を眺めた。
『・・・。だったら、“春探し”しない? どっちが多く見つけるか勝負しようよ♪』 カリナは寝そべっているポッドに向かって声をかけた。
「よっし!乗ったゼ。 じゃあ、今からなぁ・・・。持ってきたらここに集合なぁ!!」 ポッドはサッと起き上がって一目散に走っていった。 カリナはそんなポッドの様子を見てゆっくりと立ち上がり、“春探し”を始めた。

※※※
『よしっ!これくらいかな?コーンにいったらチューリップを貰ったし、後は桜と土筆それに蒲公英を見つけたしねぇ・・・。 ポッドはもう、先にいるのかな?』カリナはゆっくりと歩みながら来た道を戻った。

『もういるんだぁ・・・。 ポッド・・・?って、寝てるし。』 先にいたポッドは待ちくたびれたのか、気持ちよく寝ていた。
『“春眠、暁を覚えず”っていうけど、熟睡までしなくても・・・。』 カリナは軽くため息を吐きながらポッドの隣に座った。

『・・・。絶対に起きないなぁ・・・。まぁ、良いか。』 カリナも寄り添うようにポッドの隣に寝転んだ。
「んぁ?帰って来たんだぁ。何か春らしいのあったか?」 目を擦りながらカリナに聞いた。
『はい。これだけ見つけたよ。ポッドは?』 カリナは首を傾げながらポッドに訪ねた。
「未収穫。案外、春らしいのってあるんだなぁ・・・。」 関心した顔をしたポッドをみて軽くカリナは笑い出した。
「何で笑うんだよ・・・。」 不機嫌そうにポッドはカリナを睨みつけた。
『やっぱり、ポッドは見つけてこないと思ったもん♪春らしいのジムにあったのに』未だにクスクスと笑いながら話しているカリナ。
「じゃぁ、何だよ・・・。」 不服そうに訪ねた。
『口、開けて、目を瞑って。』 ポッドは渋々とカリナの指示に従ったときに口に甘酸っぱいのが広がった。
「・・・。これってイチゴか?」
『そうだよ♪ デントから貰った。』
「サンキュー・・・。」
少し頬を赤く染めてカリナにお礼を言った「日が暮れるなぁ・・・。帰るぜ。」 ポッドは立ち上がってカリナに手を差し伸べた。
『うん!帰ろうか。』 カリナはポッドに応えるように手を取って歩き始めた。

END


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