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「名前の行動通り、アヴドゥルが敵に死んだと思われたのは好都合じゃ
アヴドゥルはこの好きに潜水艦の手配をしてくれ。海中に潜ってカイロへ向かおう」
「えぇ。わかりました」
ここでアヴドゥルとは別行動だ
アヴドゥルと離れ三人はポルナレフたちの元へ向かう。

やっと見つけたと思えば
目の前にはポルナレフたちから逃げ出す銃のスタンド遣い。それを承太郎は思い切りぶん殴った
吹っ飛ぶスタンド遣いは情けない悲鳴をあげる。
さぁこのスタンド遣いをシルバーチャリオッツで一刺しにしてやろうというところに
「お逃げくださいホル・ホース様!」とポルナレフにしがみつく女。やつは前に見た敵だ
ここでホル・ホースという銃のスタンド遣いは馬に乗って逃げてしまうだろう
未来を変えないためにもここは追いかけないほうが吉だと
特にホル・ホースに注意は向けず、女を注視していた。

「そうだった。DIO様にこの女連れてこいって言われてたんだったぜッ」
「…え。」
いきなり、ホル・ホースに背後から担がれる。
名前は咄嗟に、予知の書いてあるメモ用紙が入っているレッグバッグを承太郎たちに向かい投げ捨てる。
皆…特に承太郎が必死になって追いかけてくるがやはり馬のスピードには敵わない。

「バックにメモが入っている!!私のことは気にしなくていい!」
そう言われても仲間が攫われて気にしない奴はいない。
承太郎に至っては名前は想い人なんだからなおさらだ
走っても走っても名前の元には追い付かない。
「気にしなくていい」といっていた本人もやはり不安なのだろう。
眼が恐怖で揺れている、それはそうだろう、こんな知らない外国で。今までは皆でいたから安心だったのだ、こんなところで仲間と離れ、予知にも出ぬ自分の未来を不安に思うのは当たり前の話だ。
殺されるかもしれない、という恐怖が今更、彼女を襲っている。

「じょ、承太郎!!!」
「名前…!!」
名前が承太郎の名前を叫んだときにはもう、追いつけないところまで走り去ってしまった。
ホル・ホースを見失った、手がかりは無い、追跡するすべもない。

「…名前。」
承太郎は膝から落ちて、拳を握り締めた。


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