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「うーん、案外持っていくものがなかったな。」
準備が終わったのか、腰に両手を当てて立ち上がる名前。
承太郎は見てはいけないものを見てしまったような罪悪感から、見ていた紙を元の場所に戻す。

「あ、そうだ。」
名前は引き出しから綺麗な模様のロケットペンダントに両親の写真を入れる。
それを首に飾り、レッグバッグを腰につける。

「制服にこれはちょっとカッコ悪いかな」
両手を広げて承太郎に全身を見せるように聞く名前、
確かにうちの制服にレッグバッグは些かダサいがノーコメントを貫く。
名前も特に返答は待っていなかったらしくすぐに家の鍵を持って家をでる意思を示す

「じゃあそろそろ行くか。」
ティーカップをささっと洗って紙を片づけアパートを出た、
この辺りは真っ暗で、まだ夕方なのに星がよく見える、
名前は帰り道、星を眺めながらペンダントを握りしめる。

(いってきます。父様、母様)


空条家に戻り次第。名前は皆を集めた
それは未来に起こるであろう出来事を皆に話すためだ。

「明日以降から起こる出来事を説明したい。」
机を5人で囲い、会議のような体制になる。
名前は飛行機内で虫のスタンドが現れること、飛行機が不時着することをメモをしながら伝えた。

「では、飛行機には乗らないほうがいいですね…。」
真っ先に花京院がそう言った。
だが名前自身の考えは違っていた

「私は…この通りに行動した方がいいと思う。」
皆は何故、といった表情をする。
当たり前だ、飛行機が墜落するならそもそも乗らないという選択肢があるのだから。

「過去は変わらないが未来は今の行動により変わる、
もし私たちが今なにかアクションをしたら未来が変わるかもしれない。
私は“変わった後の未来”を見れないんだ。」

まず最初に見た夢は保健室の事件。
この事件では最初は私は保健室にはいかないことになっていた、
だから私がいなかった。そして私があの通りに行動しないことで未来は変わった。
それ以降に見た夢も私はいないことになっている、
ということは未来は“元々予想されていたもの”しか見れない

つまり変わった後の未来が見れないということだ。

「ふむ…だとすると、不謹慎じゃが。
誰かが死亡や行動不能にならない限りは無駄に未来を変えるのはよしたほうがいいな」
皆理解力が高く、この意見には皆賛同してくれた。

「明日、関係のない人々がたくさん死ぬ。
その人たちは…助けたいと思う」
「なるほど…“過程を変えて結果を変えない”というわけじゃな」
明日の行動は承太郎のスタンド、スタープラチナのスピードを上回る敵のスタンドは承太郎と花京院、二人がかりで相手をし
機長の警護をジョセフ、乗客の警護はアヴドゥルがすることになった。

一方名前は乗客に紛れる事となった…
まぁ足手まといだからしょうがないよなぁ。
波紋は使えるがスタンドはスタンドじゃないと倒せないもんな
自分の不甲斐なさを感じつつも出しゃばったら迷惑だとそのまま言うことを聞いた。


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