産屋敷 実弥くん4
玄弥も協力してくれて夢を救出することができ、俺達の部屋に連れてきた。
さっきまで襲われかけていたにも関わらず俺の彼女は初めて来た俺の部屋が嬉しいのか、キョロキョロと物珍しそうに辺りを見回している。
怖かった。と怯えていたら優しく抱き締めてやろうと思っていたのにコイツときたら!
やっぱり馬鹿だ!阿保だ!危機感が全く感じられねェ!
俺の苛々は治まらず、自分が危なかった事を、普段から危機感を持つように説教をしてやるも響いているように見えない。
最初こそ、少ししょんぼりしていたかもしれないが途中からムッとした顔になっている。
膨れた顔も可愛いが今は心を鬼にしねェといつか本当に危ない目に遭っちまうかもしれない。
聞いているのかァ?と言えば聞いてない。と正直に言われる。
お仕置きしねェと俺のくそ可愛い彼女は分からないようなのでさっきからオロオロしている玄弥にはちょっと部屋を出てもらう事にした。
そして、壁際に追い詰めてやるととんでもない事を言い出す。
遊ばれてる?他に彼女がいると思った?
「テメェ…全然わかってねェ。全っ然っ駄目だァ」
ふざけてんなァ、俺がいつもどんなにお前の事で頭いっぱいになっているか。
ちっとも俺の気持ちがわかってない。
いろんな感情が爆発して、気づいたら無我夢中で彼女の唇を貪っていた。
初めてのキスにも関わらず舌を絡ませて濃厚なやつをお見舞いしてやったので怯えさせてしまったかと暫くして顔を見ると、とろんとした目をしてエロい顔になっているもんだから心臓が高鳴ってしまう。
そんな顔するって事はコイツも満更じゃねェンじゃねェか。
気を付けないとこんな風に襲われるんだぞ、そしてお前が好きで好きでしょうがないって事を分かったかァ?と聞けば俺が獣だって分かったと言う。
いや、違わねェがそうじゃねェっ!!
クソォォッ!!こんなん柄じゃねェし、口に出したくないが俺のくそ可愛い馬鹿彼女は直球で言わないとわからないらしい。
確かに付き合う時もハッキリ言ってやらないとわからなかったなァ!!
意を決してお前が好きだ。と言おうとしていると夢はいきなり立ち上がり部屋を出て行ったので後を追うとまた天元の部屋に入りやがった。
俺が怒りの声を上げるも、彼女は遮ってクローゼットを開けてとお願いしてくる。
俺の腕を掴んで上目遣いでお願いなんてずりぃだろォ。こっちは説教しようとしていたのに。
しょうがないので一旦タンスを避けてやると彼女はクローゼットを開けた。
そこには何故か七男の義勇がいて彼女が抱き締めたもんだからまた俺の顔に青筋が増える。
そして、けしからん事に俺の大事なおっぱい…間違えた、俺の大事な彼女のおっぱいに顔を埋めやがったァァァ!!
俺がコイツを嫌いな理由の一つにクソガキの癖して超おっぱい好きのヤベェガキだからだァ。
泣き真似までしやがって!俺だってまだ触ったことすらないのに顔を!顔を埋めやがって!殺す殺すゥゥゥウッ!!
「オイ、そのクソガキを放せェ」
「実弥くん、な、な、なんで怒ってるの?」
「なんでもクソもあるかァ!」
俺の大事なおっぱいを取られて黙ってらァれェるかァァァア!!
end.
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