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産屋敷 実弥くん3




俺の家は7人兄弟の9人家族だ。
しかも兄弟全員が男で鬱陶しいことこの上ない。

長男の天元と次男の小芭内は大学生で天元は派手好きで女遊びが激しく家に女を連れ込むのは止めれと思う。女の家かラブホ行け。
小芭内は小言が煩い野郎だが、コイツは一途でいつも女ン所に行くので基本家にいないので、まぁいい。
三男、四男は俺と玄弥の双子だ。
俺がこの家で唯一仲がいい。
中学生の五男、杏寿郎は悪いやつじゃないが声がでかくて煩ェ芋大好き野郎。
小学校高学年の無一郎は名前の通り"無"。何を考えているのか不明だが害はねェ。
俺が一番気に入らねェのが小学校低学年の七男の義勇。


そして、俺には彼女がいる。

俺がベタ惚れしているくそくそ大事にしているくそ馬鹿可愛い彼女の夢はそれはもう目がくりくりで世界一可愛い。
一目見た時からぜってェー彼女にするって思った。彼女と言うか嫁だ嫁。未来の嫁に決定した。
そのくそ可愛い彼女が残念なのは…少しあれだ…阿保だ。
普段から能天気で俺と付き合ってるって言ってるのに、それでもアイツに話掛けようとしている野郎が後を絶たない。
その度に俺が野郎共を日々牽制している事に全く気づいてねェ。

定期的にスマホをチェックして新しいアドレスがあれば受信拒否設定にし、男っぽいSNSを見つければブロックしてきた。

いつそんな事してるかって?

夢の家に遊びに来ている時にたまにうとうと眠そうにしている時は俺に寄りかからせたり、膝枕で寝かしてやる。
折角、俺といるのに寝るのは勿体ないとか可愛い事を言うが頭を撫でているとそのうちスヤスヤ寝るのでその時は俺のスマホチェックタイムだ。

スマホにロックが掛かっているが俺の誕生日だったのでくそ簡単だし、俺の誕生日にしてる事に愛おしさが増す。


俺が初めての彼氏のだったようで反応が初々しいくて、そんな所もくそ可愛い。まぁ、俺が最初で最後の彼氏だがなァ。

俺も男なのでそれはもう一緒にいるとムラムラしていろんな事ヤりてェって思うけど、手を繋いでやるだけで嬉しそうに顔を赤くしている奴にはまだ早すぎると思って我慢している。

それに急がなくてもいずれアイツの全てを貰うしなァ。

そんな彼女が最近、よく俺ン家に言ってみたいとせがんでくるが…それだけは叶えてやれねェ。

俺の部屋は玄弥との二人部屋だし、何より他の兄弟に見せたくねェっ!!
先に言ったように天元は女好きだから一番会わせたくねェし、まぁ…あんまり言いたくないが顔は整ってる連中ばかりだ。
万が一、惚れられでもしたら面倒臭ェし…兎に角こんな男だらけの家に連れて来たくない。


そう思っていたのに…


玄弥と買い物して帰宅すると見たことのある女物の靴がある。しかも靴が散らばってる。嫌な予感しかしねェ。
あんだけ駄目って言ったのにアイツ来てるな!?
焦ってリビングに向かうが姿がない…ってー事は…
一番恐れていた事態だ。
天元の部屋のドアには鍵が掛かっていたので確定だァ。
俺のくそくそ大事な彼女が連れ込まれてるゥ!!


ドアを蹴破れば俺の大事な夢が涙目で天元のベッドに押し倒されている姿が目に入り、自分の血管が何ヵ所か切れたのが分かる。


シィィィィィィィっとブチ切れた時に出る俺の呼吸音が天元の部屋に響いた。



end.


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